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TOP > 個別ルートのレビュー > CARNIVAL 渡会泉 感想│ 私はずっと一緒にいるよ。何があっても

    CARNIVAL (218)   

    評価│★★★★(4.0)

     

     

    あんまり楽しいこととかなかったんだ。


    世の中って、ずっと苦行みたいなもんだと思ってた。
    泉と一緒に行動するようになってから、楽しいってことの意味がわかったような気がする


    そうなんだ、それは、凄いよかった

     

     

     


    信じることって、とても儚いこと

    CARNIVAL_b

    好きじゃない女の子と始める逃避行。そこには目的もなければ目標もなかった。自由気ままに、二人は各地をさすらう。

    そんなある日、学は、泉にこう尋ねる。

    ねえ、これで泉は良かったの?
    ――中略――

    楽しくなくなったら、飽きたら、帰っちゃうんじゃないの?
    そんなことないよ。変なこと言わないでよ

    だって将来に気が変わらない保証なんかないじゃん。そのときどう思うかなんて、自分でだって判らないことじゃない、そんなの。


    そして泉ちゃんは言う。

     

    証明なんか出来ないけど、私はずっと一緒にいるよ。何があっても


    誰にも、何にも縛り付けられない自由を手に入れた二人。そして二人は”一緒にいる"と約束をした。けどそこには、とても儚い、なにかがあるように感じました。



    学が言うように、自分の心なんてとてもあやふやなもの。いつ心変わりをして、好きだったものが嫌いになるかなんて誰にもわからないのです。

    そんな曖昧で不確かな自分と彼女。その関係がいつまでも続く保証もなく、根拠もない。それなのに「約束」する、これはとても危ういことなだなと。


    あやうい儚さが、そこにはあったように思います。

     


    泉ちゃんの物語は、「自由」と「約束」することの難しさを伝えたかったんだと思います。

     

    物語の感触


    CARNIVALをやり終えて思うのが、泉ちゃんの話は、理紗の物語を補強する役割だったんじゃないでしょうか。


    束縛されてきた学と理紗が得る「自由」。そして約束という「信じる」ことの難しさ。


    理紗の話でも、この2つが特に主張されている気がします。泉ちゃんは、そこを確信させるためのものなのかなーと。


    泉ちゃんルートはどうでした?



    最高でした。個別ルートに★★★★つけるのって中々ないのですが、堂々のランクイン!


    目的がない逃避行って、ほんとロックンロールですよね。こういう無鉄砲さがすごく好きです。

    「未来なんかどうでもいいんだよ、大切なのはイマじゃん!」 みたいな刹那的な思想に憧れます。しがらみばっかりのこの世界から抜け出すっていうとこに、心にぐさりときたのです。

    一番思い出深いシーンは、ラストの「約束」をかわすシーン。紅葉が舞い落ちるCGと、前述したセリフがあいまって、すごくノスタルジイです。諸行無常の響きありってね。



    明日なんかわからないし、キミのこともやっぱりわからない。でも小さな約束を交わして、ちょっとだけ前へ進んでみようか?


    ―――みたいな、雰囲気がよかった。ああもうなんであんなに儚い感じを出せるのだろうか。凄いすごいよ!



    と、大変満足な物語でした。
     

     


     

    プレイ中の雑感コーナー

     

     

    あーその可能性もあるのか・・・…

    CARNIVAL (159)

     


    あの選択肢(こんな状態の彼に任せる訳にはいかない)のあと、学は自分だけじゃ冷静な判断を下せないということで、渡会さんに理紗と武のことを相談する。



    そして渡会さんは、こう言う。

    理紗ちゃんは武くんと付き合ってて、学君のことは幼馴染なんだと思う。だから、こうなってるんだよきっと。これ以上あそこにいるのは、もう危ないかもしれない


    だとしたら、学にとってはもう最悪で最低のBADENDだ。信じていた女の子は、実は自分のもう一つの人格と好きあっていたなんて、悪夢にもほどがある。


    だとするなら、理紗が心配していたのは「学」じゃなくて「武」だったのか?……なんだこの行き止まりの世界は。出口がないなんて聞いてないよ。



    渡会さん優しすぎて泣いた

    CARNIVAL (163)

     

    下肢に力が入らない、立ち上がろうとしても、安定が続かず、また倒れてしまう。今度は、渡会さんの胸に、顔お埋めるような形で、尻餅をついてしまった。目の前が、まっくらだ。

    「うわー、なっさけなー。立ち上がれないみたいだ。身体が動かない」

    「ごめんね。私がひどいこと言ったんだと思う」
    「いや、こっちこそ、ごめん。ちなみに、今ちょっと動けなさそう、このまま少し力が戻るまで、休むから、そのへんに投げ捨てて帰っていいよ。僕はすげー早さでエネルギー重点するから大丈夫」

    「ばか、捨てないよ。回復するまでこうしてるよ」


    理紗のことが思いの外衝撃的で、立てなくなってしまう。というか泣いてしまっている。

    それを抱きとめてくれる、渡会さんのやさしさに泣いた。もうやさしすぎるよ、なんだよこれ。あまりにも温かすぎて惚れてしまいそうになった(ちょろい)

     



    そしてキスである


    CARNIVAL (166)



    CARNIVAL (168)

     

    ヘイ、キッス! イエーイ! うわーい!

     

    CARNIVAL (169)

    あのね、こんな時に言うのも狡いのかもしれないけど、私、だいぶ前から、キミのこと好きだったんだ

     

     

     

    CARNIVAL (170)

    木村君のこと、なんか自分と似てるって思ってて

    きっとたぶん、何か同じ方向を向いていけるような気がする

     

     

    だから



    ……セックスしてほしいの

     

     

     

    でも、僕は渡会さんの事を、なんだろう、別に好きじゃないんだよ

    はっきりと言うのね

    うん。だってそりゃそうじゃん。親切にしてくれて、ありがたいとは思ってるけど、だからって、急にそんな



    うん、わかってる。ちゃんとそのあたりは理解した上で言ってるわけだから、別にいいの


    本当は、私のこと好きになってほしいんだけど

     

     

     

    CARNIVAL (171) 

     

     

    学はセックスを渋っていたが(当然か)、渡会さんが”恩を返そうと思うならお願い”という言葉でようやくセックスを決意。


    ああ、渡会さん可愛いな、大好きだなぁと思いながらニヤニヤが止まらなかったです。



     

     

     

    逃避行

    CARNIVAL (191)

    このまま、一緒に逃げちゃわない? お金なら、お小遣いとかお年玉とかためてたのがちょっとあるし……


    メチャクチャだよ渡会さん。学は殺人容疑がかかってて、しかも逃亡中の身なんだよ? 将来性なんてこれっぽちもないんだよ? キミまだ若いじゃん。青い春的な高校生活まってるじゃん、謳歌できるじゃん。なんでそれを棒に振ろうとするの?

    もっと刹那的でもいいんだと思うの。きっと


    キミは、今はまだ私のことすきじゃないかもしれないけど、私だってまだまだ若いんだよ。キミが好きになってくれるように、これからどんどん買われると思う。逃げるんなら、一緒に行きたい。


    本気なの?

    もう、退屈に飽きちゃったんだ。それに、理紗ちゃんを好きなキミだって、好きだよ。私を好きになってって言ってるんじゃないんだ。一緒に行きたいだけ


    なんだろう何かが噛み合ってるはずなのに、そのなにかがわからない。渡会さんがこういう行動を起こす理由みたいなのが見え隠れしているのに、捉えきれない。

    もっと刹那的に、もう退屈に飽きちゃったんだ。

    きっとたぶん、何か同じ方向を向いていけるような気がする



    知るべきことを知っていない、もやもや感がある。それは大事なピースなはずなのに、どうしてか持ち合わせていない感覚。
    それがないと渡会さんを理解できない気がするんだよなー。

    もう提示されているのか、それともまだなのか……。

     

     

     

     

    罪は拭うことが出来ないのか?

     

     CARNIVAL (196)

         

    自分の罪を反省して悔い改めれば過ちは元にもどりますか?戻らないでしょう? 一度罪を犯したらもう駄目。何をやっても、もう駄目。

     

    だったら僕たちは、何のために生きているんだろう? 犯した罪を一生拭えないというのなら、もう何をしたって無意味じゃないか。

    ずっと罪過の念に苦しめられなくちゃいけないんだろうか。


    確かに犯した罪の事実は消えない。けれど罪は赦されるべきもの、という考え方でもいいんじゃないだろうか。贖えるし赦し許されると、そんなふうに。



    学は罪にたいして潔癖すぎるんだと思う。だから目に映るものがより、醜く写ってしまうのかもしれない。

     

     

     

     

    この世で一番大切なものって、何だと思う?

     

     CARNIVAL (200)

    ねえ、木村君

    何?
    この世で一番大切なものって、何だと思う?

    ラブアンドピースかなあ
    即答しないで、少しは考えてよ

    じゃあ、セックス&ドラッグ&ロックンロール。あと、仁義礼智忠信孝悌

     

    あのね、私が思うのはね……
    (あ、僕の発言無視された)

    自由よ!


    そういえば渡会さんの家は、かなり厳しいらしい。門限も決まってるそうだ。彼女の親がガミガミという様が目に浮かぶ。

    親…親ね。


    学も渡会さんも親に縛り付けられている、という共通項。だから彼女は「同じ方向を向いていける」と学にいったんだろうか。
    いやなんか違うか。

    この言葉は、二人とも現実が希薄で、重要視してないことから来ているのかな?・・・。

     

     

    あんまり、楽しいことがなかったんだ

    CARNIVAL (210)

     

    なんか、慣れてくると結構楽しいね、セックス
    あっ、もうっ、何よ、その言い方?
    うん、不思議だなあと思って
    そうなの?

    あんまり楽しいこととかなかったんだ。世の中って、ずっと苦行みたいなもんだと思ってた。泉と一緒に行動するようになってから、楽しいってことの意味がわかったような気がする

    そうなんだ、それは、凄いよかった。うれしい


    うん、泉が、世の中の楽しみ方を教えてくれたんだと思う。感謝してる

    もう、いきなり、なんなんだ? そんな事言って、私をどうする気なのよぉ?
    うわっ、泣くなよ。バカ

     

    生きるってことは罰なんだね―――とそんな言葉を思い出した。

     


    そしてこの後、女性のオルガズムの話になり、泉はこういう。

    CARNIVAL (214)

    「……あのね、生きることって……」

    泉が、何か言いかけてるけれど、うまく聞き取れない。


    ……あのね、生きることって…死んでること―――って言いたかったんじゃないかな。泉ちゃんは。

     

     

    僕は、雑草の先端を千切ると、風に乗せて投げた

     

    CARNIVAL (218)

    ねえ、これで泉は良かったの?
    なんで、良かったよ。楽しいことばっかり
    でも、泉はいつか帰っちゃうんじゃないの?
    帰らないよ

    楽しくなくなったら、飽きたら、帰っちゃうんじゃないの?
    そんなことないよ。変なこと言わないでよ

    だって将来に気が変わらない保証なんかないじゃん。そのときどう思うかなんて、自分でだって判らないことじゃない、そんなの

    ずるいよ。そんなこと言ったら、私に、証明出来る方法なんかなにもないじゃない

    うん、言ってみただけ

    ずるいよ。そんなこと言うの

    だって、あなただって、証明できないでしょ? 何にも
    うん、僕だって、何にも証明出来ない
    ずるいよ。ずるい
    ごめん

    証明なんか出来ないけど、私はずっと一緒にいるよ。何があっても

    ……って、言って欲しかったんでしょ?


    うん
    ねえ
    なに?
    私も言ってもらっていい?
    いいよ


    (泉の方を向くと、じっと僕の顔を見つめている。僕は、はっきりと、一語一語に気をつけながら、言った)

    僕は、何があっても、ずっと泉と一緒にいる


    飽きたからってやめない? やめても良いんだよ? 裏切ったって良いんだよ?

    やめない。裏切らない
    そっか、嬉しいよ

    (言ってから、泉は笑い、また遠くを見る)

    それなら、僕も嬉しい

    そか
    うん

    (シオカラトンボが風に流されるように飛んでいる。近くに川でもあるのかな)

    ねえ

    (泉が言った)

    なに?
    確かに季節は常に変化するよ。落葉樹は葉っぱを散らすし、桜も花びらを散っちゃう。でも、翌年になればまた、同じように葉は繁り、花は咲くんだよ。変わりつづけながらも、同じところへ戻ってくるんだよ


    ―――


    僕は、雑草の先端を千切ると、風に乗せて投げた

     

     

    約束という行為がとても不確かなものなんだなと。なにかを続けていくのってとても難しいことなんだと。信じることって儚く脆いものなんだと、思いました。



    ・CARNIVAL レビュー記事

    CARNIVAL 生きることは罰なんだね 感想

     

     


     CARNIVAL (226)



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