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TOP > 個別ルートのレビュー > 天使のいない12月 須磨寺雪緒 感想

    天使のいない12月sda (79)

    評価│★★★(3.5)

     

    永遠なら、よかったのに

    終わりがなかったら、きっとよかった

     

     

     

     

     

     

    そこにある一瞬を

    天使のいない12月 (533)



    ラスト。雪緒と時紀は、ふたりで死ぬことを選ぶ。
    しかし、屋上からの飛び降りは失敗してしまう。

    ううん……もういい

    こんなに痛くて苦しいことは、もうたくさん

    (ただ、死という選択肢はなくなった。だから、消去法で生という結果がある)

    わたしたちには意味がない。世界にだって意味がない……

    それでも、わたしたち……生きていかなくっちゃいけないんだね……


    なあなあで生きる、ってところが二人らしくてにやっとしました。うん、いいですねこういうの。

     

    多分こういうことなんだと思います。

    もう、死ぬことには―――飽きた。
    そろそろ、生きることを、始めよう

    いーくん

     

     

     



    時紀も雪緒も現実への実感がなかったのって、"未来"を見つめすぎたせいなのかもしれないと思いました。遠すぎる未来は、こうなんというか、あまりにも今の自分とかけ離れすぎて、立ち位置が曖昧になっちゃうんじゃないかなと。




    だから最後はこう終わったんじゃないですかね。

    この雪も世界も、きっといつか終わる。
    だけど、それを悔やんでもしかたない。それが運命だから、しかたがないことだから。

    それでも、俺たちは生きている。生きて、ここにいる。
    生き続けていられたのだ。

    だから、いつか死ぬことを悲しむんじゃない。
    まだ、みんな、ここにいることを……。
    たとえ、あしたが世界の終わりだとしても…‥。


    それは永遠ではなく
    真実でなく
    ただ、そこにあるだけの想い…‥

     

     
    うん。ただそこにある一瞬だけを積み重ねていけばいい。

     

     

    このあとの二人

    天使のいない12月 (559)


    雪緒と時紀、この二人なら生きていけるよ。きっと二人で。


    明日菜さんの場合は、すぐ別れてダメダメになってしまう雰囲気がある。けれどこの二人はそういうのを感じさせない。具体的な根拠なんてあるわけないのだけれど、自殺失敗後の雪緒ちゃんなんか、妙にきらきらしていたせいかも。


    お互いの脆さと弱さを舐め合いながら、支えあいながら生きていけると思うのです。生きていってほしいな。

     

     

     

     

    雑感コーナー

     

    死焦がれる

    天使のいない12月 (362)

     

    わたしのなかで、あんなささやきがいつも聞こえてるのは本当

    ささやきが外に漏れてしまったら、きっとわたしは翼を失ってしまう

    この世界を飛び出す翼を永遠に……

    それが最後の希望なのに

    なくしたら、永遠にこの世界をさまようことになる

     

    死ぬってことは、肉の檻から抜け出せるからね。不条理で不合理で不幸な世界からも解放されるっていうのは、やっぱりそれなりに魅力的。

    この言葉から推察するに、雪緒ちゃんは「ささやき」っていう自殺衝動が波のように繰り返しているんだと思う。心のなかで。

    その衝動があるときのみ、自殺を決意できるというってことなのかな。だとしたら鶏が先か卵が先かみたいなはなしになってくるような。

     

    おまえ、自分の胸に包丁を突き立てる女の一緒にいて心安まるか?

    いつか死ぬつもりなんだって公言するような女となにを語らえてって言うんだ?


    時紀のこの言葉は思わず笑ってしまいました。そりゃそうだよね!w 死ぬっていってるひとに、現在や未来のことを語っても、むなしいだけだもの。




    身体をつなげただけ

    天使のいない12月 (372)

    ただ、身体をつなげただけよ?

    愛し合ってるわけじゃないわ

    ただ、つなげたくてつなげたの

     

    愛=セックスという幻想をぶちこわしてるんだと思うんだ。天使のいない12月は。
    愛がなくてもセックスはできる。身体は繋げられるって。

     

    天使のいない12月 (395)

     

    セックスセックスセックスセックス!

    どいつもこいつも身体をつなげれば、なんとかなると思ってるのかよっ!

     

    そして身体を繋げただけじゃ、どうしようもないってことを。

     

     

     

     

     

     

    自殺はゆるされている

    天使のいない12月 (413)

     

    だって、人は許されてるもの

    なにを?

    死ぬこと……


    人は生きることも、死ぬことも自分で決めてしまってかまわないの。それができてしまえるの
    自分で自分の命を断つことができる


    人は生涯に1人を必ず殺すことができるんだよね。まっとうな人生を歩めたなら、最後に自分を殺すことが出来る。それが老衰だろうと病死だろうと自分で自分を終わらせられる。

    自殺もその延長線上だと思うから、すごく納得してしまった。


    遅いか早いかの違い。自分か他人かの違い。最後には人は自分を殺すことが出来る。


    なんかすんごいドラマちっくに感じてしまうのですよ。

     

    永遠

     

    天使のいない12月 (423)

    永遠なら、よかったのに

    終わりがなかったら、きっとよかった

     

    本当に同意。

    永遠といってもエントロピーが0の氷の世界ではなく、メビウスの輪みたいにぐるぐる廻る世界がいいな、なんて。

     

     

    うしなう

     

    天使のいない12月 (499)

    心なんかあったら不幸になるだけじゃない……

    だって、なにもかも……この世界だって、記憶だって……永遠じゃないもの……

    (きっと、須磨寺はみんなが好きだったんだ。
    だけど、好きだからこそ、失いたくなかった)

    想い出をたくさんつくったら、死ぬのが怖くなってしまうのに

    もうダメなの……心が戻ってしまったら、わたし、もう生きられない…‥


    須磨寺雪緒が死に焦がれたのは、それが永遠であるからなんだと思う。現実は不定形で永遠じゃなく、失い続ける世界だから。だからそこから飛び立とうとした。


    彼女は大好きなものが失われていく悲しみに、耐えられなかったんだ。

    すんごい昔に「記憶」だけは永遠だと思っていた時があるんです。ずっと変わらなくて、誰にも干渉されない不干渉なモノだって。


    でも「記憶」すらも変わっていくことに気づいて、やるせなくなりました。年齢を重ねれば、記憶は風化していきます。あんなにも価値があった記憶が、今じゃ薄い感覚しかない。そんな状態を味わっちゃうとどうも、どうにも、やるせない。


    「天使のいない12月」総括感想&レビュー記事はこちら


    天使のいない12月 感想│ 運命の恋人なんていない


     



    <参考>


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