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TOP > 個別ルートのレビュー > 天使のいない12月 榊しのぶ 感想

     天使のいない12月 CG (16)

    評価│★★★(3.3)

     

     

    心なんかなければいいのに……

    身体だけになってしまえば、もうこんなつらい想いなんか二度としない。抱かれてよがってるだけの女になってしまいたい。

     

     

     

     

     

    本当に救いのない、榊しのぶの物語

    天使のいない12月 CG (19)

     

    栗原ルートの派生として榊ルートはある。栗原と時紀の交わりを見てしまった榊を発見することで、彼女の心に迫っていく。

    ――――――


    結局のところ、榊にも時紀にも救いがないENDでした。

     

    榊しのぶは、親友である栗原透子が一番大事です。なのに透子を傷つける選択ばっかりしている。最後には時紀とくっついてるとバレて、喧嘩別れ。

    時紀とはセフレのような、身体だけ繋がってる関係。心は微塵も繋がってない。空っぽのつながり。


    どこまでも虚ろな三人の関係は、言い知れぬもわもわ感がありました。



     

    最後の時紀の独白。

    触れ合えないふたりの心。
    伝えたい想いがあるのに、知りたい想いがあるのに、いつもたどり着けず、立ち尽くしていた。

    俺たちはきっと永遠にひとつになれないのだろう。ひとは生まれてから死ぬまで、ずっとひとりっきりなんだ……。

    それでも……。
    それでも永遠に平行線を辿る道筋は、不思議と悲しくも怖くもなかった。
    いまは、かすかにふたりの指先が触れ合っているから。


    最後になっても身体だけの虚ろな関係で、しかも時紀が感じている"それでも永遠に平行線を辿る道筋は、不思議と悲しくも怖くもなかった”というのは、いまの、この一瞬でしかない。


    かすかに触れる指先――肉の関係――が離れてしまえば、なくなってしまうんです。明日になれば、儚く消えてしまう安心感とでも言えばいいんだろうか。ほんとうに一瞬でしかない。

     

    榊の物語は、誰ひとりとして幸せになっていないのです。


    栗原は、好きな彼が親友に奪われ
    榊は、好きな親友を自分が傷つけてしまい
    時紀は、好きな女と心がつながれない


    本当に容赦がない終わり方でした。もうどうしろと言うんですか・・・。けどそんな終わり方だというのに、全く後味が悪くない。あっさりというか、すっきりというか。


    みんな幸せではないのに、希望があるようなそんな錯覚をしてしまいます。実際そんなもの無いんですけどね。

     

    そのあとの二人を夢見る

    天使のいない12月 (559)

     

    雪緒ちゃんや栗原みたく、幸せになれなさそうな榊の物語。


    時紀と彼女は、おそらく少しすればすっと離れてしまうんじゃないかなと思う。時紀は榊のことが好きだけど、榊はそうじゃない。そして今後時紀のことを好きになるかといえば、答えは否。

    関係が続くとしても、それはずっと身体だけなんじゃないだろうか。幸せな未来図が全然見えてこないです。

     

     

     

     

    雑感コーナー

     

     

    榊との関係

    天使のいない12月 (713)



    教室で透子と交わってるのを目撃されてしまった。それも透子の親友の榊に。

    透子が……友だちが犯されるのを見て感じてしまってたなんてぇ!!
    ―――
    かきむしるように自分で慰めたのよ?
    胸だって服の上からまさぐって……
    ―――
    いいわよ、もう! あんたに犯されるくらい、もうなんともないわよ!


    榊はなんというかもうやけくそなんだよね。淫らな透子の姿を見て感じてしまった自分。そんな汚い自分を罰して欲しいといわんかばかりに、時紀に犯されにかかる。


    私は友だちを裏切った、友だちが汚されることを期待した…‥そんな友だちを見て悦んだ。

    だから、私は私を許せない……
    ――中略――
    {好きでもなんでもない男に汚されることで栗原を犯した罪を贖おうとしてるのだと)

     

     

     

     

    榊との関係は、なんというか罰し罰さられる関係。

    今までのヒロインとは違う、身体の繋がり方。だけどやっぱりその繋がりの虚しさは変わらない。


    俺にはわかっていた。きっと俺は榊を救えない……。
    何度身体をあわせても、榊はひとりぼっちなんだ。
    俺はここにいなくていいってことなのか? 見えなくていいってことなのか?

    これが……。
    これが俺の望んだ世界なだろ?
    心のない身体だけの空っぽな世界。

     

     

    そんな世界に耐え切れない時紀は、榊の心に触れようとするが拒絶されてしまう。

     

     

    天使のいない12月 (759)

    いやーっ!!
    やめて……お願い……そんなこと言わないでっ!!

     

     

     

     

    心がない世界

     

    天使のいない12月 (790)

    心なんかなければいいのに……

    身体だけになってしまえば、もうこんなつらい想いなんか二度としない。抱かれてよがってるだけの女になってしまいたい。


    ギルティクラウンの記事で「想いだけの世界」にすごい焦がれてるって書いたんですけど、榊がいう世界は真逆です。




    肉体だけが動き、心が死滅しているそんな世界。そんな自分になりたいと望んでいる。

    逆に私が望んでいるのは、肉体の檻から解放され心だけで物事に干渉できるそんな世界構造。


    もちろん後者は現実的に不可能です。前者は"可能性はすごく低いけど、もしかしたら”って具合の実現レベルな気がします。
    現実的に一応可能なんですよねこれ。

    だって精神をどうにかしてぶっ壊せば、目が死んでいる人形のいっちょできあがりですから。実行方法は・・・うーんなんでしょうか。過度ストレスを与え続ける、極度トラウマを体験させる、奴隷活動、拷問などで自己の尊厳を踏みにじり続けるとか・・・(我ながら思考が最悪です)


    といった感じで。けれどこれじゃもう死んでるのも同然ですね。
    あーうん? 榊は死にたいと暗に言ってるのかもしれない? ふむふむ。


    心なんていらない

    天使のいない12月 (808)

    「スキなの、木田君のこと……」


    好き……。

    榊は最後にそう言った。
    触れられることをためらい続けた榊が、いま、俺の胸のなかにいる。

    きっと、榊は永遠に俺のモノになってくれたんだ。

    だけど、それは……。きっと届いたのは俺の体温だけだ……。

    「木田君……温かい……」

    榊は俺の心はいらないんだ。



    心を繋げることに比べれば、身体を繋げることは容易い。
    心を繋げるには、片方だけの想いだけじゃどうにもならない。

    と榊ちゃんのお話は伝えたいのかな?・・・。

     

     

     

    永遠に続く平行線

    天使のいない12月 CG (34) 

    すぐそばに榊の顔があった。
    いつのまにか、ふたりの指先がかすかに触れ合っている‥…。

    「壊したくないの。いまのここにある気持ちを」
    「いまは、この瞬間を感じていたいだけなの……」

    この瞬間が幸せと感じられるなら、言葉にする必要なんてどこにもなかった。

    いまは確かに胸のうちにある想い。どこまでもどこまでも広がる、この想いだけは本当なのだと思う。


    触れ合えないふたりの心。
    伝えたい想いがあるのに、知りたい想いがあるのに、いつもたどり着けず、立ち尽くしていた。

    俺たちはきっと永遠にひとつになれないのだろう。ひとは生まれてから死ぬまで、ずっとひとりっきりなんだ……。

    それでも……。
    それでも永遠に平行線を辿る道筋は、不思議と悲しくも怖くもなかった。
    いまは、かすかにふたりの指先が触れ合っているから。

    ――――――――――――

    ―――――

    ――


    雪が降る……。
    ふたりの罪を白く塗りつぶすように……。
    それでもふたりはまた、この白い世界を踏みにじって歩き始める。
    戻ることも立ち止まることもできず、ただ前へと……。

    足跡が交わることはきっとない。だけど、ふたりはそこにいる。
    手を伸ばせば、指の先にきっと……。
    だから、俺たちは生きていける。


    それは永遠でなく
    真実でなく
    ただ、そこにあるだけの想い……。

     

     

    ほんとうにきついな。


    「天使のいない12月」総括感想&レビュー記事はこちら


    天使のいない12月 感想│ 運命の恋人なんていない

     

     

     

     

     

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