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2013/05/25

最果てのイマ BLOG-2~3 まとめ

Category:エロゲーのレビュー

Keyword:最果てのイマ.

    最果てのイマ saihateno ima 

     

     この記事は『最果てのイマ』BLOG-2~3の、69~139番までをまとめたものです。

    この記事に限っては引用色を使っているものは、必ずしも引用文ではありません。私が分かりやすいように編纂したものなので、閲覧の際ご注意ください。

     

    <!>ネタバレ激重

     

     

    ■ 前記事の最果てのイマ BLOG-1はこちらからどうぞ。
    ■ 感想記事はこちら。
    最果てのイマ 感想・考察│ 世界は情報を「記録」し続けていく。




    ■目次!

    69)妊娠しない
    70)備蓄
    71)不携帯
    72)予知
    ※)「現象行使者=USER」とはなにか?
    73)セレクテッド・チルドレン
    74)アクセラレイテッド・チルドレン
    75)アクティベーテッド・チルドレン
    76)ベルテッド・チルドレン
    77)コネクテッド・チルドレン
    78)クローズド・チルドレン
    79)ディセレイテッド・チルドレン
    80)デザインド・チルドレン
    81)11年前
    82)42度
    83)5-Moe-DIPT
    84)CODEーT
    85)GVP
    86)IP
    87)IPアドレス
    88)IRC
    89)MindCrusher
    90)MindCrusher
    91)TCP/IP
    92)TOP/IP
    93)イマジナリー・ネットワーク
    94)シャーリー・磯下
    95)テラメディア論
    96)ドメイン
    97)ネット
    98)ビット腐敗
    99)プロトコル
    100)ミーム
    101)ミーム(2つめ)
    102)ミーム(3つめ)
    103)ムー・レンジャー
    104)ヤングスミス事件
    105)リンク


    106)医療概念/ESセルの問題点
    107)灰野耕一郎
    108)覚醒しなかったとしても
    109)空き領域
    110)群像委員会
    111)群体
    112)投射弾道学研究報告
    113)現象学
    114)現象行使者
    115)交換
    116)最後の日
    117)細胞を移植
    118)小さい子向け
    119)焼却
    120)グレーター・ワーム感知記録
    121)人ではない
    122)睡眠
    123)折倉日立
    124)選ばれた五人の黄色人種
    125)大奥
    126)敵
    127)敵(2つめ)
    128)保険機構
    129)保険機構(2つめ)
    130)有機メール
    131)予防接種
    132)臨時規定
    133)あの時
    134)IMA:category1
    135)IMA:category2
    136)IMA:category5
    137)イマたん処女疑惑検討スレッド
    138)別の意味に勘違い
    139)ダーリン的行為




     

     

     

     

     

     

     

     


    69)妊娠しない

     

    忍は精子数自体は平常だが、受精を阻害する運動面での形態異常などがほぼ全ての精子に見られた。
    そのため貴宮忍の受精率は限りなく0に近くなっている。



    ■ 忍の体は、薬理作用によって様々な問題を抱えている。

    ■ 忍は、薬理作用によって起きた問題を「自己投薬」によって中和させてきたが、それらの総合的な副作用によって「精子の形態異常」が発生している。

    ■ 現在は機能維持のため、忍への薬品投与は控えられている。このため内的要請による、蘇生プログラムの優先順位が高い。

    優先順位は忍自身の精神状態に左右されてしまうため、覚醒期に割り込みをかけることは困難であったし(肉体機能面では忍は自らの身体に対し絶望的な権限を持つ)、またその意味もなかったのである。


    ■ 機能が正常化し、忍自身の認識が安定すれば任意不妊が可能となる

     

     

     

     


    70)備蓄 (2つめ)

     

    ■ ビーフジャーキ(1袋)
    ■ 固形チーズ(2食)
    ■ 乾パン(3缶)
    ■ ビスケット(1袋)
    ■ 飴(2袋)
    ■ チョコレート(2枚)

     

     

     


    71)不携帯

     

    「人間は血と肉の袋だから死ぬんだ!」

     

    ■ ある日、4人は葬式饅頭を食していた。

    ・最近葬式が増えている。
    ・沙也加の親戚が亡くなった(大往生)


    ■ あずさの股から血が出た(生理)
    ■ 忍はあずさに生理がきたことに落ち込む
    ■ 沙也加は、あずさに優しい。

    忍にそうするように、優しい。

    どこか―――

     

    ■ あずさは「なんでもポケットに直入れ」する。

    このため、あずさにポーチが贈呈されることになった。

    ■ ポーチを持つようになったあずさだったが、生活習慣を変えるのは容易ではないみたいだ。
    ■ 生理は殿方に悟られないようにするのが、礼儀。

     

     

     

     

     


    72)予知

     

     

    ■ 予知とは、未来像を巨視視点で予測し、完全に一致させることである。
    ■ 予知を可能にするであろう「ラプラスの悪魔」という概念は「不確定性原理」によって成立しないとされた。

    ■ しかし、人が分からないだけであって、「予知」を可能にする"なにか”を否定はできない。

    趨勢は予知できない。
    だが人の営みにおいては、目前に垂れ込める暗雲だけが重要なのであり、思考実験による悪魔の否定など何の慰めにもならない。

    依然として―――神はサイコロを振ろうとはしないのである。

     

     

    +++++

    ※「現象行使者=USER」とはなにか?


    本稿管理人により、まとめたものである。「クラスS~D」まで散らばっていた「USER」のTIPSを纏めたものである。

     

    ■ 莫大な化学物質によって脳機能を増強することで、現象力は成立する。

    ■「現象力」とは脳内の化学物質の生産量によって決まる。
    ■ 現象行使者の能力は、「脳内活動」によって発現されるものである。
    ■ この力を起動するかどうかは、ユーザー側が決める。
    ■現象行使者が 化学物質を脳内で生成し、「効率」よく投与するには、それなりの経験と知識が必要となる。

    ■ 化学物質を脳内生産だけに頼るクラスは、「長期的活動」に都合がいい。しかし、短期的に集中し高処理能力を必要とする場面には向かない。

    ■ ほとんどの現象行使者は、何らかの薬物を服用している。(そのレシピは個々人の体質により異なる)
    ■ ほとんどの現象行使者は、脳内物質を必要に応じて「サンプリング」する能力がある。

    ■ サンプリング能力が優秀なものは、酸素、蛋白・核酸・ビタミン・ホルモン等を「操作」「生産」し代謝に干渉することができる。(これはある種の生体ラボラトリーが実装されていると言っていい)

    ■ 現象行使者の薬物耐性は、常人と変わらない。

    a-813 (1)
    情報処理推進機構:教育用画像素材集 - CGで見る生物のしくみとはたらき - ヒトの神経系(しんけいけい) - 神経の興奮と伝導・伝達(しんけいのこうふんとでんどう・でんたつ)


    ■ ランビエ絞輪を用いた場合、神経の伝達は格段に速くなる。
    ■ クラスA・B+・Bでは、「ランビエ絞輪間」の距離を調節し、高度な伝達速度加速技術を行使できる。

    ■ クラスB+では、情報処理速度の向上に目を向けられている。
    ■ 同クラスでは、スペックは固定されクラスAに求められる状況ごとの対応能力は除外されている。

    ■ 現象行使者の総数は不明。
    ■ 組織の管理下にいない、現象行使者を「在野」と呼ぶ。
    ■ 在野と呼ばれる潜在的なUSER数は、膨大である。
    ■ 彼らの能力は当然不明。最適なクラスも判定不能。
    ■ 現象力は、自然発現する。

     


    73)セレクテッド・チルドレン(S)

     

     

    ■ セレクテッド・チルドレンとは「クラスS」の現象行使者である。

    全てのUSERから見て最上位にあたる指揮個体。

    ■ クラスSでは、身元とクラスが一致しているものは殆どいない。(フリークス発生時資料が散逸・パーソナルデータの管理が厳重のせい)

    ・把握されている範囲

    一名が活動中。
    一名が減速処置。その後詳細不明。
    一名が行方不明。
    一名が怠業。
    他12名が死亡。

     

    ■ 大半が死亡。
    ■ クラスSの能力は、当人自ら発展方向を定める仕様のため、「具体的な資料」が存在しない。

    ■ クラスSは、スペックとしてはあらゆる現象行使者の中でも最高値である。
    ■ クラスSは、個体保持のため派生分野から身体増強技術が投じられている。
    ■ クラスS、全ての現象行使者たちの頂点に君臨する王である。

     

     


    74)アクセラレイテッド・チルドレン(A+)


    ■ アクセラレイテッド・チルドレンとは、「クラスA+」の現象行使者のことである。

    ■ クラスA+は「生体ラボラトリー」能力とニューロン間の神経伝達速度を"加速”させ、人為的にスペックを引き上げたものを指す。

    全ての能力が底上げされた、単体の人類としての到達点……岬に立つ者と言える。

     

     

    75)アクティベーテッド・チルドレン(A)

     

    ■ アクティベーテッド・チルドレンとは、「クラスA」の現象行使者のことである。

    ■ クラスAの現象行使者は、薬物用投与によってスペックを上昇させている。

    ■ クラスAは、「機能」が特定された現象行使者を対象とする。

    アクティベーテッド・チルドレンとは、能力者としてのスペックが完全に定位された者に対し、機能増強を実現するための(薬物摂取)パターニング・プログラムを成立させた能力者群である。






    76)ベルテッド・チルドレン(B)

     

     

    ■ ベルテッド・チルドレンとは「クラスB」の現象行使者である。
    ■ クラスBは、生化学的アプローチによってエミリン・ベルトを調整された能力者である。
    (おそらく、ランビエ絞輪間の距離を調整できると言いたいのだろう。)

     

     


    77)コネクテッド・チルドレン(C+)

     

    ■ コネクテッド・チルドレンとは「クラスC+」の現象行使者である。
    ■ 本クラスは、「加減速処置」を受けていないものと「特異な個性」を発揮していないUSERを指す。
    ■ 平均的なUSERを集めたクラスである。

    ■ 本クラスは、群として機能することが要求される組織の中核となる能力者群である。

     

     



    78)クローズド・チルドレン(C)

     

    ■ クローズド・チルドレンとは、「クラスC」の現象行使者のことである。
    ■ 「クラスC」はそんな在野USERを「暫定的な処置」として用意したクラスである。
    ■ 本クラスは、閉じた状態に置かれているため現象行使が不完全な、隠れた能力者たちである。

     

     

     

     


    79)ディセレイテッド・チルドレン(D+)

     

     

    ■ ディセレイテッド・チルドレンは、「クラスD+」の現象である。
    ■ 本クラスは、本来高いスペックを有するが、様々な要件によって「減速処置」を施されたものたちである。

    理由は無数に存在するが、例えば投薬ミスによって一部脳機能維持が困難になると、その他の健常な部位との歩調が取れなくなることがある。

    場合によっては自壊に至ることもあり、そのような場合は意図的に各機能を常人レベルまで引き落とすことで延命をはかるのである。

     

    ■ 端末としてのスペックは低下し、現象行使者としての力も激減する。しかし1個のUSERとしてはカウントされ、有用である。

    ■ 本クラスに属すると、他USERからは阻害されるか敬われる。
    ■研究員から感情移入される場合がある。

    投薬その他実験対象から外れ罪悪感が抹消されるためか、それまでチルドレンには機械的な対応を見せていた研究員から感情移入が多く見られる。

    ■ 本クラスは、いろいろな理由によって機能を封印された能力者たちである。

     

     

     

     


    80)デザインド・チルドレン(D)


    ■ デザインド・チルドレンとは、「クラスD」の現象行使者である。
    ■ 本クラスは、始めから一定の目的をもって機能強化が施されたUSERである。
    ■ GVPの端末としてではなく、現場レベルで有用な現象力(実行&制圧力)を発揮することが期待されている。

    ■ 本クラスは、クラスA~Bなどと同様の「兵役・訓練義務」を有する。
    ■ 本クラスは、加速処置を施されないことが多く、他クラスに比べると、端末としてのスペックは劣る。
    ■ 本クラスは、実行力向上に力点を老いた、イレギュラーな現象行使者である。

     

     

     

     

     


    81)11年前

     

     

    ■ 11年前、忍の内面には、何も無かった。
    ■ 忍が外(青空)に触れた、はじめての日。
    ■ 忍が、現象力をもって「風」を操ったはじめての日。

    ■ この日、忍は「群体」を目撃する。

    忍は空を視た。
    そこに……そう、確かにそこには……睥睨する者がいた。絶対的な位置から、人類の営みを注視する存在。
    それは神と、呼ばれるものかも知れなかった。

     

    ■ 忍は"励起”する

    忍は悟った。
    神は敵なのだ、と。
    絶対的な恐怖に感染した、忍の頭蓋内部の"全て”の細胞が、励起したのはこのときである。

     

    ■ 医務室で口腔内粘膜に薬液が塗布された。(当時もっとも新しく効率的な教育手段)

    ・情報を保持した化学物質を用いて、直接インプットを行う。
    ・当人の認識に左右するため、ある程度の知能が求められる。


     

     


    82)42度

     

    ■ 体温計には42度以上の目盛りは、存在しない。

    ■ なぜなら人間の体は、42度以上の発熱には耐えられないからだ。
    ■ プロテイン(=蛋白質)は、極めて複雑な網のアミノ酸配列と構造を有している。しかしわずか42度の体温により崩壊をきたす。
    ■ 人間の生命活動は、この↑過程に対応することはできない。これに関しては、貴宮忍も例外ではない。

     

     

     

     

     


    83)5-Moe-DIPT

     

    ■ 5-Moe-DIPTとは、「麻薬」指定物質である。

    ■ 同麻薬は、幻覚性トリプタミン類であり、10㎎程度の摂取で4~6時間の薬理作用をもたらす。
    ■ 【効能】

    服用から30分~1時間で多幸感を覚え、5感が拡大される。聴覚・視覚は変容感覚が強く、皮膚感覚が敏感になる。

    そのためセックスドラッグとして一時は猛威を振るった。

     

     

     

     


    84)CODEーT

     

    ■ 画面上に「投射」と同じ"光”が投射される。(TIPS選択後)

    ■ CODE-Tragedy―――悲劇的結末への符号

    失うだけと知りながら、なおも編まれた。
    成し遂げたという感触だけがそこにある。
    実行されなければどうなるのか。
    異なった結末に辿り着けるのか。
    そういった疑問ももはや、0と1からなる対岸の向こうに消えた。

    貴宮忍の存在意義が問われる。

     

     

     

    85)GVP


    ■ カナダの学者、M・マクルーハンはこう指摘する。

    ・活字に続くテレビ・ラジオなどの媒体が登場したことで、人の感覚機能が拡張され変容してきた……と。

    さらにはインターネットなどの、極度に電子的なメディアが地球全体を覆うことにより、地球全体が一つの共同体へと変質・統合されることをも指摘する。

     

    ■ 前述した言説を「グルーバル・ビレッジ」と呼ぶ。
    ■ グルーバル・ビレッジは成立したのか?

    ・答えはNOだ。
    地理上の制約からは解放されたが、言語的制約は依然と残っている。このため、おのずと接続者の境界線は「既存の国境」と重複した。

    インターネットによる一体感は確かに存在したと言えるが、国家・民族・思想・宗教といった領域性を解体するには至らなかった。

    インターネットは接続者全員に地球規模の可能性を与えたが、受信側の可能性は有限であり、結果構築されるのは、極めて近視眼的な共同体の群れであった。

     

    ■ インターネットは、地球上の接続者を一つにする「楽園」にはなれなかった。

    ・思想により帰属集団を再決定できるという選択肢は与えられたものの、人間の根源的な問題解決の一助とはならないのがインターネットであった。

    これはある意味、人類感覚のバージョンアップとも言えるが、期待された楽天的未来像に繋がる道ではなかった。


    ■ 国連手動のもとに実施された計画を、マクルーハンの言を借りて『グローバル・ビレッジ・プラン』(地球共同体計画)

    ―――GVPと呼ぶ。



    ■ 「GVP」の求められた基本構造は、協力な権限を中央に集中させ、分散制御の並立化である。

    ・GVPの規格に従う各『端末=USER』は、分割された制御系の一端を司ることで接続が保証される。

    ・『端末』は共通規約によって、個々の特異性をクリアされる。
    ・GVPに接続している「端末」を統括制御をするのが、巨大な処理能力を有する「集権ユニット」である。 1ユニット(USER)に全システムの、試験管理権限が付与されている。

    ・このユニットは、既存の常識からは考えられない「処理能力」を持っている。
    だが最終的に、いくつかの無視できない問題により1人の王は廃棄され、個々の端末を束ねただけの脆弱なシステムを採用せざるを得なかった。

    ・このGVPシステムは、極めて独裁的な側面を持つ。

     

    ■ 無限に近い情報蒐集を可能としながらも、GVPはメディアとしては機能しない。

     

     

     

    86)IP

     

    ■ IPとは、「Imaginary Protocol」の略である。

    ■ イマジナリー・ネットに接続している端末を「識別」ならびに「経路選択」を担当している主要プロトコル。
    ■ 上位規約の「TCP」を併用することで、意識データ送信の確実性が保証される。(91)TCP/IP
    ■ 世界中の端末を結びつけるルートを保持している。有機ネットの根幹モジュールである。

     

     

     


    87)IPアドレス

     

    ■ IPアドレスとは、「Imaginary Protocol Address」のことである。

    ■ 各端末に振り分けられた、『識別概念』である。
    ■ 一つの端末に、一つのアドレスが振り分けられる。
    ■ イマジナリーネットは、軍用概念であり、「匿名性」は重視されない。

    ただし管理者側からの視点であり、端末同士の送受信においてはこの限りではない。


    ■ IPアドレスが特定されることは、個人への直接アクセスが可能になる。

    生体ハッキングは用意なことではないが、少なくともターゲッティングされれば危険性が増す。

    ■ IPアドレスは、一般USERからは閲覧できないようにロックされている。

     


     

    88)IRC

     

     

    ■ IRCとは、「Imaginarynet Realtime Channel」の略である。
    ■ IRCとは、言語だけを転送する負荷軽減「チャット」システムのことである。

     

     

     

     


    89)MindCrusher(1つめ)

    90)MindCrusher(2つめ)


    ※本稿管理人により、二つのTIPSを一纏めにした


    ■ 「MindCrusher」とは、投射に属する現象行使力の一つ。

    ■ 同能力は、周辺個体に無差別を発し、神経組織にダメージを与えるものである。

    ・敵歩兵部隊に対しての使用が想定されている。、その意図は、敵内部に混乱と恐慌を引き起こすことである。
    ・冷静な思考力にわずかでも介入できれば、あとは物理的な制圧力で状況を変えることができる。つまり、実働部隊との連携が強く意図されている。



    ■ シャーリー・磯下(USER)は、半径数十メートルの人間を「廃人」にしてしまうほどのエネルギーを有している。
    ■ 彼女は、専用の人員として、独自の精神構造と強度を持つように育成された。

    特にシャーリー・磯下のそれは致死性レベルにあるため、行使と同時に自壊してしまう可能性が高い。
    使い捨ての能力者。
    精神破壊爆弾。
    そのように称されていた。

     

    ■ 後に、シャーリー・磯下は、日本での作戦に参加。しかし能力は不発に終わり、減速処置を施された。

    以降はお膝元である国立微生物資源研究所に実験用献体として引き取られる。

     

    ■ シャーリーは貴宮忍を「殺傷」するために投じられた。

    貴宮忍を死亡することで得をする誰かの意図で。
    果たして彼女は忍と出会った。そして無効化。
    手段は不明。

     

    ■ シャーリー曰く「森もあの人の味方っシタ、無理っす」

    ■ 日本での参加時の追記。

    ・南曰く

    「この作戦は牽制目的であり、殺すつもりはなかった。個人的に貴宮には、外部にいて欲しかった時期だった」
    「内部もいろいろ錯綜していたし、物理的に貴宮が殺害されてしまう可能性だってある。だから手勢だけを連れて行く予定だった」
    「……しかし、一部にこちらの意図を超えた意志が介入してきて、それでシャーリーが投入された。彼女はもともと灰野の子飼いだったからな」

    とのこと。

     

    ・"森”は全てを呑むと言われ、USERは本能的に恐怖を示す。
    ・森にはミームと一部構造の似た花粉が充満している。

    情報を蓄積し吸収する特性をもつ。
    属性はもはやミームとは大きく異るため、互換性がない。

    ・森の花粉には、阻害効果がある。(ミームに対して?)
    森はある種の空白……現象が否定された土地になっている。
    ただ花粉は中心部にある樹齢数千年の大木から発せられており、外側に行くに従い阻害効果は薄れる。

    ・花粉の阻害効果はあるが、作戦の実施は可能だった。




    ■ 例の国微研接収事件、防衛施設庁第二施設部から「灰野耕一郎」は死体となって発見された。

    解剖の結果、脳内の神経組織群の60%以上の死滅が確認。
    作用値750以上の能力者による投射攻撃ではないかと推測。
    しかし登録されたUSERの中にそのような数値に達した者は存在しない。
    あるいは自殺ではないかとも言われるが、真相は不明。

     

    ■ 灰野は≪貴宮忍=王≫ユニットについて資料を蒐集していた。
    貴宮忍の殺害方法を調査していた可能性が高い。
    ■ 灰野は忍と同様、≪王≫としての資質を見出された1人だった―――と噂される。

    ■ ≪王≫はみんな生きている

    うん。みんな生きてるよ

    え?

    情報だけになって、ね。
    灰野って人は、それがいやだったんだろうな。僕に偏在化されることが……

    それって―――
    (……)しかし忍は、もう寝ていた

     


    91)TCP/IP


    ■ TCP/IPとは、「Transmission ControlProtocol/Internet Protocol」の略である。
    ■ インターネット環境でベーシックに用いられる主要プロトコル。

    接続されている回線や機器の異質性等、ハードウェアの差異を共通規約のものに管理し、分散制御を成立させているのが特徴。

     

     

     

    92)TOP/IP

     

    ■ TOP/IPとは、「Transport Control Protocol/Imaginary Protocol」

    イマジナリーネット上で定められている通信規約の一つ。世界でもっとも普及しているプロトコルである。

     

    ■ 接続されている端末は、「異質性」「差異」に関係なく一括して制御し運用できる。
    ■ どのような端末でもネットワークへの接続を可能とさせる、強力な規約である。
    ■ 攻撃を受け、端末が一部破壊されてもネットワークの機能は失われない。絶対的権限保持者の速やかな意志決断をサポートする。

     

     

     

    93)イマジナリー・ネットワーク

     

    ■ イマジナリーネット(IN)やケミカル・ネットワーク(CN)とも呼ばれる

    ■ 通信プロトコルTCP/IP を使い、世界中の意識体との接続をすることで発生した「心象ネットワーク」
    ■ イマジナリーネットは、ミームという万能微生物を媒介としている。

    ミームは土中・海中はもとより大気中にも生存でき、適応し、情報を集め、増殖し、拡散する性質を持つ。

    人体には無害なこの小生物群は、現在地表の4割以上に分布しており、送受信環境の施設はほぼ完了とみなすことができる。

     

    ■ 基本的には無線で機能できる。(目視できないだけで実際は空間的有線状態である)

    ■ イマジナリーネットが、インターネットと違うところは、絶対的権限者≪王≫を設定していることである。

    総括なしでも通常の接続は保持され機能するが、王が制御した場合、ネットワーク全体の処理能力は現存するあらゆる演算器項を大きく凌駕することが予測されている。

     

    ■ イマジナリーネット・システムに参加するためには、リテラシースキルを保有した上で、接続環境(ミーム分布地域)に身をおくことが必要である。

    かつては自然現象に拡散・破壊されていたが、今はミーム自体が環境への適応情報を解析し、対応できるようになっている。

     

     

     

    94)シャーリー・磯下

     

    国籍/日本
    管轄:国立微生物資源研究所(日本)
    ランクC/S(第一種)

    感応17
    上流16.5
    下流7.8
    操作9.2
    作用582


    ■ 特記事項

    MindCrusher
    作戦行動中に問題行動
    再インストール処置を施す。
    経過観測期間

     

    ■ シャーリは、忍に友好的な行動をとってしまい再処置を受けた。
    ■ 彼女は最処置を受けたことで精神年齢が4~8歳程度になっている。
    ■ シャーリーの最処置は、他USERへの見せしめである。

    ■ USERは、虐待を受けている。
    ■ ここの描写がよく分からない。

    「ねぇねぇ、この男の子、誰ですか?」

    シャーリーが手元をのぞきこんでいた。
    控えめな胸がぐいぐい当たる。
    昔だったら、少しは焦ってしまったかもしれない。

    だけど今の忍にとって、あらゆる感情は制御下にある。

    「……今調べようとしてたところだけど」

     

     

     

    95)テラメディア論

     

    GVP のベースとなった、新奇なメディア論のひとつ。

    インターネットでは到達できなかった人類感覚の新たな"相”を達成することをその第一に定めている。

    テラメディア論とは、マジックバグズを利用した感覚の増大は、人間として当然の権利だと主張するものである。

     

     

    ■ マジックバグズとは?

    ある老木から採取される微生物を用いた、刺激的薬物(セックスドラッグ)のこと。

    継続して服用することにより、脳内の感応性を高めるものである。 バグズ服用を続ける複数の人間を、一部屋に同室させる。すると男女間の理解度が飛躍的に上がるという報告がある。

    性感から思考の先読み、意識の向いている先の予知……そういった超能力にも似た効果が見られた。

    考えられるのは、バグズに浸かった脳同士が、粘膜接触を通じて情報を送受信していることだった。



    ■ 老木の微生物

    ある老木から採取された微生物には、人間の脳内に進入し、神経に固着・耐性化することが判明した。

    この微生物は、殻を作り蝟集(=1か所に、多くのものが寄り集まる)性質を持っている。固着する神経部位によっては、感覚の混乱が起きる。

    しかし、言語を司る部位には活発な反応を見せた。言語機能に生涯を持つ人は、流暢に話せるようにさえなった。
    この微生物に固着されると、酵素の消費量が増大する。血液が濁り体調を崩すものもいたが、治療によってすぐに回復した。

    同種の微生物は、特定年代の古い樹木からかなりの確立で採取できる。


    ■ 微生物は、自らが取り付くべき箇所について熟知している。

    損傷した神経部位の図面さえあれば、同様の働きを持つ経路を再生することができるのではないか。
    図面は驚くべき場所からもたらされた。
    微生物自身の遺伝子情報から、である。

    さほど合理的ではないものの、蝟集することで神経網を補う性質があるようだった。
    これらの種は過去、人間か人間に近い動物との共生関係にあったのではないか、と推測される。

     

    ■ このテラメディア論は、後に、米国の権威ある研究機関に認められた。

     

     

    96)ドメイン

     

    ■ 本来「ドメイン」という単語は、領土や領域を指す言葉である。

    ■ インターネット上では、識別子として使われている。
    ■ イマジナリーネットでは、本来の意味に近い「領域・領土」という形で用いられている。

     

     

    97)ネット

     

    91)TCP/IPというプロトコルによって、世界全域に張り巡らされたネットワークのこと。

     

     

     

    98)ビット腐敗

     

    ■ ビット腐敗とは、情報配列が乱れる現象を指す。

    理由は、保持因子の崩壊が原因である。
    また、耐性体に変化した場合や、何らかの理由で情報拡散が発生しない環境でビット腐敗は起こる。

     

    ■ イマジナリーネットは、頑強な情報保持を実現している。

    しかし、閉鎖された空間や情報が拡散されない環境などが存在する。

     

     

     

    99)プロトコル


    ■ 本来「プロトコル」とは、外交における議定書を意味する言葉である。

    ■ プロトコルにより、「アプローチレベル」「リテラシーレベル」「規格の差異」を気にせず、容易に通信が可能となる。

    イマジナリーネットが発生する以前、USER同士の接続というものは存在したかもしれないが、断片的なものであったと言われる。

     

    ■ プロトコルは水平方向の通信を規定するものである。階層の上下間通信手段(インターフェース)については、ほぼサポートしていない。

    ■ 有機ネットとは、莫大ば転送能力を持つ未知の領域に、物理ネットの約束事をそのままて複写してしまったものに近い。

    有機ネットが発生した当初から、構造にはある程度の有用性が散見されていた。
    設計者の存在を示唆するものなのか、あるいは人間機能の発露なのかは、解明されていない。

     

    ■ 現在、主要層として用いられているのは、「第一位階層」のみである。

    深層も含めて、全層利用が実現した時、そこに存在するのは人類の新たな地平である。だがそれは同時に、人類の決定的限界も示している。

     

     

     




    100)ミーム

    101)ミーム(2つめ)

    102)ミーム(3つめ)


    ※このTIPSは、本稿管理人によって「ミーム」1~3を纏めたものである。

     

     

    ■ 大気・土壌には無数の微生物が存在している。それらを経由して微弱な情報信号をやりとりすることが提唱された。

    ■ 人為的に加工された「設計微生物」を、散布することで、人類が有線されているにも似た状態を作り出した。

    設計微生物は機能に応じて多種存在するが、その特性からドーキンスの造語であるミーム(模倣子)があてられた。

     

    ■ ミームは、どんな極限環境下でも働くことができる。

    ■ ミームは、最終的には人間の脳内に、「神経組織」に奇生し適応する。

    ミームは個体間を連結させながら、既存無鞘神経群の間に新たなネットワーク……神経バイパスを形成していく。

     

    ■ ミームに寄生された人間は、五感機能から待機中の情報を取得できるようになる。

    この状態の人間は「端末」と呼称される。

     

    ■ 自分(内)と世界(外)の情報をやりとりすることで、副次的に生じるのが現象力である。

    ・超能力と似た作用を示すことが多いが、あれは対象端末への情報操作である。

    ・よって無機物に対する念動力などは、現象力では再現できない。
    ・大気中のミームを操り、光の屈折率を変化させることで「発火」などは実現できる。
    ・また他端末に自己を認識させないなど、間接的に「透明人間」になる方法もある。

     

    ■ 全ての端末が現象を行使できるわけではない。

    大半が感覚や発想力の増大を自覚する程度にとどまる。これは大気中の情報を無意識に取得していることによる。

     

    ■ 組織での訓練の指針は、読解力である。大気中のミームに対する、知覚センスが求められる。

    訓練過程では、情報処理能力の飛躍的な増大が見られる。処理能力と読解力は比例関係にあり、一定以上の情報処理能力に達した者はおおむね読解力にも優れる。

     

    ■ ある程度の処理能力・読解力に達した者を、「USER」と呼ぶ。
    ■ ミームは人類全体を有線すると同時に、「USER」という異端を生み出す土壌ともなった。

    ■ ミームによる広域シビリアンコントロールは、「群体」に対する切り札の一枚である。

    GVP という壮大なカモフラージュに隠された、この非人道的な計画は、一部の超法規的権限を持つスタッフらによって途切れることなく進められてきた。

     

    ■ 世界の命運を握っているのは、若者だ。

    たったひとりの王と、無数のUSERと、その下には無自覚な一般端末群が情報ヒエラルキーを作る。

     

    ■ だからこそ米国の一部勢力は、≪王≫ユニットの廃棄を行うという暴挙に出た。

    彼らがいなければネットは収束しない。
    知りながら、恐れ、踏みにじった。

     

    ■ 米国が≪王≫を廃棄したのは、客観的に見れば善行とも言える。

    本当に客観的に見た場合、絶対的な支配機構の廃棄は人道的見地から外れているだろうか?

     

    ■ この新たなネットワーク構想(85)GVP )は国連の専属機関によって強引に推進されてきた。
    しかし、世論の強い反発を受け(人権侵害。環境破壊)、中断された。
    ■ ミームに寄生された人間は、貴宮忍への嫌悪感を失う。

    神経バイパスの生成過程で、そのように認識を変えられてしまう。
    なぜならば、イマジナリーネットの演算能力を用いる際、忍からの信号に対する親和性が"全て”の端末に必要だからである。

     

    ■ 貴宮忍は、孤独である。

    常人では、彼に対し一個として当たれる者は存在しない。

    彼に対し、生理的な感情を抱くものは希である。
    あまりにも強い感情が残っていれば、あるいは……しかし短い生涯では愛も憎悪もままならないと、貴宮忍は考える。

    まるで無条件に、全てを許されたような立場にいる。
    映画の主役は必ずその結末に辿り着ける。
    ゆえに創作の世界は、主人公に対して優しい。
    それと似ている。

     

    ■ しかし違う言い方をすれば、貴宮忍は、ただそこにいるだけで周囲を"自己”に汚染する。
    ■ 貴宮忍は、「絶対的な管理権限」を持つ、上位端末。

    彼の主能力は処理能力である。特殊能力者としての育成処置はほとんど受けていない。

     

    ■ 貴宮忍は、単体でミームの増殖・散布を行える最高レベルの「生体バイオラボ」を有している。

    老廃物や呼気から、増殖機能を高められたミームを散布することができる。
    更には、大気中のミームを一部強制発火させ、温度差をつくり風を起こせる。 ミームを増殖させ、散布し、風を起こして周辺地域に広げていく。

    この能力を、進化上の概念を借りて「適応放散」と忍は呼んだ。

     

    ■ 忍は他にも「精神干渉」「情報操作(エフェクト)」、などを使用できる。

    が、
    「精密制御が困難である以上に、事象をあまりにもカリカチュライズしすぎるきらいがあり物質主義ばかりが横行する昨今、使用は推奨できない」

    との理由で滅多に行使されることはない。

    ※カリカチュライズ―――人や事物の欠点・弱点などをおもしろおかしく誇張して、風刺的に描くこと。戯画化。

     

     


    103)ムー・レンジャー

     

    ■ 超能戦隊ムー・レンジャーとは、大神官ラ・ムーに選ばれた5人の黄色人種のことである。

    ■ 彼ら5人が揃うと、ナーカル・ゲートが開き、「神鉄巨人ビッグ・ヒラニプラン」が召喚される。

    ■ 5人が優先状態にあることで、イマジナリーネットワーク構築の柱となり、強度の維持に貢献している。

    強固な自我が同調したことによる、一種の増幅現象ではないかと思われる。

    おそるべし、ムー・レンジャー。
    ありがとう、ムー・レンジャー。
    君たちが特撮オタクであることは、今、限りなく許されている!!

     

     

     


    104)ヤングスミス事件


    ■ 20**年*月。クラスC+の「スミス」というUSERが脳死した。

    ■ スミスが脳死した原因は、イマジナリーネット内にある「暗黒空間」へと堕ちてしまったからだ。

    悪霊にたかられ、心が麻痺し下方に流れた。

     

    ■ アメリカ南部(オデッサという町)の自宅、ベッドの上で昏睡しているのを家族が発見。

    スミスの意識は20**年*月現在、戻らないままである。

     

    ■ 当時のイマジナリーネットの状況は、以下のとおり。

    ・ネット層は薄く、下にある暗黒空間に戻ることが簡単だった。(無防備でもある)

    ・「暗黒」を漂う悪意に触れる遊びが流行していた。
    ・悪意に触れることで、トリップ感を味わえる。

     

    ■ ヤングスミスの情報は以下のとおり。

    ・スミスは、現象行使は苦手だった。

    ・スミスは、瞑想によって外感を遮断するスキルを有していた。

    ・当時、彼は心象領域の探求に夢中だった。

    人間の意識領域を繋げることで、その存在が明るみになった巨大な心の闇。
    ユングなどが提唱したような人類共有のものとしてもともとあったのか、INによってはじめて生み出されたのかはわからない。

    ただその場所は、現実の深海にも劣らぬほど深く暗かった。

     

     

     

     


    105)リンク

     

     

    ■ 模倣子にとどめられた記憶は、物理情報である。

    ■ しかし上位に発生した「意識記憶」は、物理を超越し保持される。

    創発の概念に忠実な、物理的説明に依存しない高次の錯覚によって
    ゆえに上位幻想と呼ばれるもの

    物理の地平を超えて、高く飛翔し目指すものたち

    それが私たち、動物界・脊椎動物門・脊椎動物亜門・哺乳綱・サル目・サル亜目・サル下目・ヒト科・ヒト亜科・ヒト属

    ……貴宮忍、あなたもまたその一部

     

     

     

     


    106)医療概念/ESセルの問題点

     

     

    ■ 貴宮忍が脳を破壊された、後の話である。

    ■ ESセルは凄まじい再生能力を持つが、実装は難しい。理由は3つある

    1)「生体ラボラトリー」容量が無いものは実装しても、他の処理ができなくなるからだ。ここさえクリアできれば実装は可能。

    2)ESセルは、副作用が強い。
    再生しても苦痛を誤認し残留してしまう。鎮痛剤を投与しても、24時間作用させ続けることはできない。

    3)モラルの問題である。

    今のESセルのモデルとなっているのは、「胚性幹細胞」を使用している。

    胚性幹細胞というのは、受精した胚から取り出す万能細胞のことである。邑西が曰く

    「拒絶反応や処理落ち、慢性的な苦痛と投薬……維持するには、厄介事の塊だよ」

    モラル(倫理)問題が心に対して、拒絶反応を起こすという意味なのだろうか?

     

    ■ 今の水準では、ESセルは「大将」向けである。

    ■ 忍は、自らの記憶と意識を、大気中に置いている。

    恐らく脳内と外部の情報を二重化して保存していて、いざというときは外部からバックアップするわけです。レイドとかミラーと言われる処理です。

    貴宮忍にとっての自我は頭蓋の内外に同時に存在することになる。

    ええ、同期しているでしょうね。

    破壊された部分にあった情報を、どこにどうやって保存していたのか?
    仮の領域は、既存の情報で手一杯で、とても全体のバックアップを取れるほどの余裕はないはずだ。

     

     

    ■ 今動いている貴宮忍は、オリジナルではなくコピーされた人格かもしれない。

    損失の割合にもよるでしょうが……まあ似たような状態ですね

     

    ■ 邑西の意味深な発言

    自然に受け入れられるのは、君が若いだけではないのだろうな。

    記憶と心について、我々は信奉できるものがありませんから。

    殻におさまった自己、という概念はもう古いのかもしれないな。

    ……ES冴えるを身に宿すということの重み、こうしてみると確かに軽視できませんね

    私は御免だ。というより、無理だ。 人ではない何者かになってしまう、ということなのだよ、南

    …………

    (その孤独を、南レイは理解できない。)
    (彼が知る孤独は、あくまで人としてのそれでしかなかった)

     

     

     


    107)灰野耕一郎

     

    ■ 灰野耕一郎のプロフィール

    42歳
    日本国籍

    「旧環境組織化委員会」に所属していたいた選任被験者。
    米国での要人警護の経験がある。
    現象行使者として能力は、優秀。

     

    ■ 灰野は、最初期のUSERである。

    彼はユーラシア大陸のある発展途上国での、都市実験に関係している。
    後に世論により国内研究が縮小。それをうけ委員会から渡米するように言われる。(米国の提供研究機関)

     

    ■ 灰野は、自らが重要被験者であり派生現象学の発展に役だった。

    ■ 灰野は、群像委員会の立ち上げに関係している。

    GVPの実現のため、委員会と歩調を取る。

     

    ■ 灰野は現在、防衛施設庁・第二施設部に所属。

     

     

     


    108)覚醒しなかったとしても

     

     

    ■ この"リンク”は、貴宮忍が覚醒しなかった時の対処が記録されている。

    ■ 貴宮千鳥の発案である。

    ■ イマジナリーネットでは、管理機構というものは存在していない。

    環境だけが先攻して存在してたことになる。アクセス制限もない。罰則もない。罰則実行する機関さえ存在してない。

    野放図に利用されている。

     

    ■ しかしイマジナリーネット内は、無法地帯だが殺伐とはしていない。

    暗黙の了解というものは、生まれるらしい。

     

    ■ イマジナリーネット内では、プログラマがいなくても機能は追加できる。

    ■ GVPに関する共有ディレクトリにかかっていたパスワードがいきなり解除される。

    「無理か」

    ディレクトリが解放された。

    「あれ?」

    認証概念が立ち消え、

    「うわっ!?」

    忍は煌めく情報の海にいた。

    「……パスは?」

    入力することなく、通過できてしまった。

    「バグ? そんなことが…………………………あるか。管理人いないし」

     

     

    ■ 忍が閲覧できた情報。

    □ GVP
    □ 軍用概念/投射弾道学によるスタティック・エナジーの研究報告
    □ 医療機関/ESセルの問題点
    □ 心海探査船こころうみ6000+/グレーター・ワーム感知記録
    ■ ライブカメラ/ホワイトハウス
    ■ ライブカメラ/国会議事堂
    ■ ライブカメラ/その他
    □ 空き領域

     

     

     


    109)空き領域

     

    ■ そこの領域には、何もない。無だけが存在した。

    だが厳密な無とは異なる。
    心海の無とは、違う無だった。

     

    ■ ここの領域は「ホワイト・ドメイン」よ呼ばれるもの。

    ・情報取得の不可能性に定義される未知な領域(ブラックドメイン)
    ・情報事態が存在していない初期化前領域(ホワイトドメイン)

     

    ■ ホワイトドメインでは、思考が重い。

    意識を走らせるのに最適化されていないため

     

    ■ ここの領域には、「誰か」が一度来た。

    だが、なぜそんな場所にリンクがあったのか。
    誰が張ったのか?

     

    ■ ここの領域では、パーティションが切られているためビット腐敗は起こらない。

    外方向に向いて解放された領域であったなら、情報の拡散と劣化は防げないためだ。

     

    ■ パーティション・ラインの外側は、未開発領域である。

    「広い」

    「誰かが確保した領域なんだろうな」

    いつか、何かをするための建設予定地。
    示唆していた。未来を―――

    忍は顔を覆う。
    そしてゆっくりと、意識を引き戻したのであった。

     

     

     

     


    110)群像委員会

     

     

    ■ 群像委員会とは、「旧・環境組織化研究委員会」であった。

    環境組織化とは、群衆と社会環境との間を様々な新技術でつなぐことにより、より親和性が高い社会像を実現することを指す。

     

    ■ 群像委員会は、厚生労働省、環境省から選任された「1名」の委員長と「5名」の委員によって更生される。

    委員長は委員のなかから互選される。

     

    ■ 群像委員会は、様々な専門家を抱きかかえる。

    社会学、医学、心理学、生化学、分子生物学など

     

    ■ 20**年、GVPが立案。これを経て群像委員会は外格団として国連と協定を結んだ。

    この協定には米国の強い意志干渉があったとして、後に問題視される。

     

    ■ 20**年一部地域でとし実験が開始。

    ■ 20**年、国内実験開始。

    ■ 20**年、民間の学者によって「GVPの危険性」が指摘された。

    GVPの危険性(毒性の強い薬品を用いるこよるバイオハザードや人権侵害など)

     

    ■ GVPの危険性によって、国連内部の紛糾が激化し、分化組織として『環太平洋保険機関』が誕生した。

    この時、日本、米国を含むいくつかの国が国連を脱退した。流入先は「環太平洋保険機関」である。

    国際情勢は悪化の一途を辿り、国内での研究も縮小傾向が強まった。

     

    ■ 20**年、日本では下火だった現象学の研究だったが、米国では盛んに実験が行われていた。

    米国で、定義の曖昧だった現象学から派生現象学が発展した。

    研究が本格的になってくると、凍結状態だった「環境組織化委員会」にかわり「群像委員会」が発足した。
    新技術の取り込みならびに、研究結果のサルベージが行われた。

    この後、瓦解したGVPにかわり、同計画の危険性や非人道的側面に配慮した有機的ネットワーク構想が打ち出される。
    しかしこの計画にも、依然として倫理的懸念は存在してた。

     

     

     

     

     


    111)群体


    ■ この記録は、第一回・放散訓練報告書からの抜粋である。

    ■ この日は忍にとって、第一回の放散訓練だった。

    ・訓練中、忍は倒れた。
    ・シークエンスは、第三工程まで進む
    ・具体的には、空気(干渉対象)にアクセス→スイッチのONの仕方で風を起こせるようになった。

     

    ■ 訓練中、忍は頭痛を感じる。

    「両手を上に向けて伸ばして、じわじわと感覚をせり上げていく感じで……」

    「そのとき、どういう感じだった?」
    「自分が膨れたみたいでした」

    「頭痛はした?」

    「ええと、してたと思います」
    「あと少し熱っぽくなりました」

    忍は現象を行使しようとすると、頭痛を引き起こす?


    ■ 忍は、『群体』を見た

    自分が広がって空と重なったみたいになって……そのとき―――

    ……あいつらが、いました……

    虫の……群れみたいな……

    ん? それはどこにいたの?

    全部の場所にいました

    ……人を憎んでました

    空にいました……たくさんいました。

    こっちを見てました。じっと……

    彼らは我々を認知しているということ?

    はい……
    憎んでました。襲いかかろうとしていました。でもまだうまく動けないみたいでした。

    あれはまずい……と思います……空からふってきます……逃げられない……どこにでもいるようになってしまう……

    (ここで貴宮忍は嘔吐。一時中断)

    その虫だけど……どういうものなのだろう?

    ……群れている何かだと思います

    群れていて、一つの大きな力を使えるもの……だけどまだ力が足りない、けどすぐにでも動きたい……そして……人を、全て……

    どこにでもいると言ったね? 空にいるんじゃなくて?

    そうです。空の……空のどこにでもいます

    それがふってくると、どこにでもいるようになって……それがなんとなくわかって……怖くなりました

    彼らは君を見つけたと思う?

    わかりません。でも人間全体を見つめている感じでした

    ……そうだね。じゃあ……敵だと思う?

    はい。あれは敵です。

    人は、あれに滅ぼされる時が来ます。
    そう言ってました。

    言っていた? 誰が?

    ……え?

    ……ええと……すいません。わかりません。そんな気がしただけかもしれません

    君の思ったままでいいんだが、それはいつ頃攻めてきそうだね?

    だいたい今のままで行けば11年後くらいにはなるかと思います。

    ……………………

    もう一度いいかな

    11年後くらいに攻めて来ます―――

    (記録終了―――)

     

     

     


    112)投射弾道学研究報告

     

    ■ 本文書は、概念データであり、知識取得のインストトーラでもある。

    この素晴らしい支援ソフトウェアを、リアルのみならずINの世界にも再現してくれた、名もなき空想技術者に感謝を。
    本書を置く目的は、実践レベルでの有用な技術を共有することである。なお本技術は、対人に用いた場合、重度のISW(架空銃創)をもたらす技術であり、その使用には細心の注意をはらうこと。

     

    ■ 人間は物理攻撃には強い。そこで注目されたのが、「生体クラッキング」である投射術である。

    ・用法次第では、小火器以上の効果が期待できる。
    ・USERの作用値に関わらず、心的読解は困難な作業である。

     

    ■ 「投射」は回線接続をしている状態に近く、その作用は双方向である。

    相手に備えがあった場合、アクセス阻害・逆探知・逆アクセスを受ける。

     

    ■ 投射を「弾丸化」することで、逆探知を防ぎ、効果的な闘いを期待できる。

    手段としては、パケット送信を用いる。

    対象情報、攻撃用概念、起爆条件等の制御コマンドを1パックにまとめ、対象にむけて大容量の情報を送信するのである。

    大容量のデータを素早く的確に構築することを、あらかじめ構築・装填しておくことを「弾丸化」と呼ぶ。

     

    ■ 弾丸化は複雑な概念であり、1タイプを習得するのに数ヶ月かかる。

    実践レベルで使いこなすためには、さらに数年以上の修練が必要である。

    また、投射方法にもいろいろとある。
    大口径型―――情報量が増し、転送速度は低下するが、破壊力に富む大口径……これは単発で効果を期待できる。

    軽量高速型―――個々の行程を最低限したり、複数に分割することで軽量高速な弾群で確実性を高めるもの。

     

    ■ 相手に弾丸を炸裂させたとき、期待される結果は以下のとおり

    ・中枢神経の破壊/麻痺
    ・神経ショックによる物理的気絶
    ・重度から軽度の錯乱/混乱

    ちなみに、相手へアクセス維持できるのは一瞬(0.007~0.028sec程度)である。

     

    ■ 忍は、ISW(架空銃創)の技術をインストールした。

     

     

     


    113)現象学

     

    ■ 現象学とは、一般にはフッサールによって採り上げられた哲学の分野である。

    が、本来は物理学の言葉なのだ。

     

    ■ 現在は、日米を中心に(物理としての)現象学が構築されている。

    周辺への物理現象に対する干渉を実現する分野と言われている。さらには、環境汚染や保険上などの分野に恩恵をもたらすとされる。

    生化学、物理、分子生物学等、様々な基礎知識が必要とされるため、その実態は総合的な学術分野となっている。

     

     

     

     


    114)現象行使者


    ■ 現象行使者とは、超常現象を引き起こす者たちである。

    彼らは、生化学と分子生物学によって人類に実装された、現象操作能力保持のことである。

    人類は超常現象を一般現象の領域に引き下げた。
    炎を操り、人を穿ち、風をたぐり、首を落とす。

    全て、物理の支配下にある。
    神への祈願は必要ではない。
    呪文の詠唱は必要ではない。
    であるから、厳密には超常現象(paranormal phenomena)ではない。

    単に現象と呼ばれる。

     

    ■ 現象行使者のクラス分けは、必ずしも上級クラスの万能性を示すものではない。

    しかし、総じて上に行くほど強力な力を発揮する。

     

    ■ 現象行使者は、人間性にダメージを負っていることが多い。

    彼らは投薬脳改良ならびに特殊な教育を受けている。人間性を失うかわりに得た力を行使する者……それがUSERである。

     

     

     

     


    115)交換

     

     

    ■ レヴィ・ストロースは『親族の基本構造』の中で、未開の部族についての人間性に触れている。

    ■ 血縁同士の婚姻は、遺伝的問題ではない。社会が近親相姦を禁忌とするのは、別の裏付けがある。

    初期の社会では、親族同士が密集する。
    助け合い、共有することで、生存効率があがるからだ。しかし、「他の親族」と接触したとき、人は争いという選択を採用してしまうからである。

     

    ■ 争いの結果、親族集団は散り散りになってしまい、衰退が起きる。

    敗北、または痛み分けの場合である。
    強奪側はこの例ではない。

    人はこれらの事実から戦争を避けようとしない存在だが、闘争は実に分の悪い賭けとなる。

     

    ■ 個体同士の闘争(最小の戦争)では、奇襲こそが最大の武器である。

    しかし、闘争によって利得がある場合、この有利な戦略は周辺に伝わる、さらには、互いに敵対関係を成立させてしまう。

     

    ■ 常に、闘争の聞きがある場合、人は疲弊し衰退する。

    この段階での最適戦略の一つに和平がある。
    集団内に闘争停止の気運が盛り上がったとき、そこには原社会(共同体)が立ち現れやすくなる。

     

    ■ 「交換」は、ある観点からすると戦争と同義である。

    一つ違うのは、平和的に行われた、効率的な闘争であるということだ。交換の成立は、やはり原始社会の設立である。

    そこでは、何が交換されても良い。
    例えば、まったく価値がないような、加工された枝きれでも構わないのである。

     

    ■ 「何が交換されても良い」の顕著な例が、クラ貿易である。

    多くの島々の間で、二つの貝の装身具がそれぞれ逆方向に贈与されていくのだ。それは貝殻に過ぎないが、彼らの中では最上級の価値を持つ。

    長く所有することはなく、数年内で次の相手に贈らなければならない。だが一度でも所持した者は、高い名声を得る。

    クラ(交換)は、島内では小規模に、島同士では大規模に行われた。

     

    ■ クラ貿易による結束で、島同士の食人の習慣は衰退した。社会は安定の方向に向かった。

    以上の過程を経て、クラ(交換)は住民にとっての、最大の価値観を形成した。

     

    ■ 根源的に最も交換価値のあるものは、女性だ。

    一族の維持に欠かすことのできない存在であり、男性からみても魅力は尽きない。

    親族内の女性に対して、性的欲求を満たす行為は、血筋の閉塞を意味する。

    近親婚がタブー視された時、親族内の女性は外部へと移動することになる。他部族との婚姻である。

    そして返礼として、相手部族から女性を迎える。
    平和的に解決された痛み分けの戦争である。

    さしたる損害も、タブーを破ること無く

     

    ■ タブーを設定することで、結果的には外側への価値へと発展し、社会を成立させた。

    これによって、他者との接触の有様が、社会システムの下地になっていることは断定される。


    ■ もし個体主義的に生きるのであれば、人はただ自然と向かい合うことになる。

    個性は必要ない。
    自覚されない。
    自分を高める行為にさえ、意味が薄れてくる。

    あるのはただ、対象(自然)への欲求だけである。

     

    ■ 俗世との交わりを避けて、ひっそりと隠れ住む人(隠者)について

    隠者は、観念的に社会を除外することで抹殺してしまっている。人語を解さない者は、誰とも交換する必要はなく、また対話することもない。

    『隠者』は、荒野を彷徨う自然と通ずる者、というイメージを伴う。

    個として完成された者が、時として『隠者』の機能を持つことは考えられる。

     

    ■ 人は他者を求める

    だがこれは、所属する社会の価値観……倫理によって方向づけられる特質ではないだろうか。
    社会で息づかれた人々の、究極の理想の一つとしてイドへの回帰がある。

    たった一つの超自我……人格を超えた神格への没入。

    隠者とは案外、自己単体として成立してしまっただけの存在かもしれない。

    社会には個体が付属する。個体概念が消失してしまうことは、物理的には起こり得ない。隠者は架空の存在。

     

    ■ ひとつの疑問

    一つの疑問を提示するとするなら、神格となった隠者は孤独を感じているのだろうか?

    つまり、神に感情と呼べるものがあるのだろうか?

     


     

     


    116)最後の日

     

     

    ■ 施設で、灰野と貴宮忍は対峙している。
    ■ 灰野はずっと、ずっと忍のことを追いかけてきた。

    ずっと?
    正確には、お前の存在を予見していた。

    どのようにです?
    人間真理に基いてだ。

    わかる気がします

     

    ■ 忍という存在は、無数に隠蔽されていた。

    隠蔽は無数に施されていた。
    現実でも、それ以外でも

    巧妙に偽装された要素の数々は、個別に見れば自然ではあるが、集合すれば違和感がある

    確固たる証拠もなく、ただ疑念だけが浮かび上がるのであれば……人の視線は集中力を持って向けられるものだ

    確たる証拠もなく、ただ疑念だけが浮かび上がるものであれば……人の視線は集中力を持って向けられるものだ

     

    ■ 忍を見つけるのは困難だった

    ならどうして、僕は泳がされたいたんですか?

    お前は森に隠された木の葉だ。発見は容易ではない。

    ……だけど、ついにはこうして捕まった

     

    ■ 灰野は、忍のことを罪人だと言う。

    罪人は捕らえられる。絞首刑にかけられるために

    章二は聖域って言ってたんです。僕はそれを守りたかっただけだ

    そのために、他者の聖域を侵害してか?

    そこが……僕のアキレス腱だったんだと思います。

     

    ■ 抵抗がなく、円滑に進めばうまくいった。と灰野は言う。

    ■ 灰野は、意志を持たない

    誰も彼もが、自らの意志を持ち、行動する

    あなただって

    私は意志など振りかざしたことはない

    より上位の指揮系統に従属する。それが適切だと考え、実行しただけだ

    かくのごとく記録し、実行致します

    そういうことだ

    私とお前は正反対だな

     

    ■ 灰野と忍は、正反対

    そして罪は僕の側に

    どちらが正しい?

    わかりません…… けど、あなたの方が、正しいんでしょうね

    正しい行為などない。あるのは人に都合の良い概念だけだ。人は概念によって駆動するのだから。

    その意味では、お前と私のたどった道は、同じ目的地を目指した同じ距離の往路であり、二つはただ線対称に弧を描く、同質のものだ

     

    ■ 誰も忍を裁くことはできない

    罪を償う気持ちはあります。ただその手段がわからない。

    罪を償うことなでできない。罪は消えない。抹消されない。

    そして誰もおまえを裁くことはできない

    自分で確かめることだ。薄暗い牢獄の中で

    本当に牢獄ですよ―――そこは。灰色の部屋で、僕は死ぬんだ。

    お前は死なない。ただ獄(ひとや)に繋がれる。それも一時のことだ

    おまえを呼んで、私はそう解釈した

     

    ■ 灰野は、なにも求めていない

    でも、あなたの考えていることは、最後までわかりませんでした。

    何も考えていない。
    何も求めてはいない。
    統べること以外には―――何も

    (ここで何かが投射され、映像は途切れる)

     

     

     

     


    117)細胞を移植

     

    ■ 夕陽の中、忍があずさを抱き起こしているCGのみ
    (おそらくキスをしていると思われる)

     

     

     

     


    118)小さい子向け

     

     

    ■ 政府(忍?)からUSERへの「イマジナリーネット」の使いかたの指示が書かれている。

    幼稚語で書かれている

     

    ■ この時、ついにイマジナリーネットが出来上がった。

    でも、この新しいルールは、まだ全部書き終わったものじゃない。途中だとのこと。

    出来上がるまで待っていたらヤツラ(群体?)に殺されてしまう。

     

    ■ イマジナリーネットで、やってはないけないこと

    1)自己利益のために現象力を使って、民間人を殺してはいけない。

    ただ、仕事であれば殺傷はOK。

    2)自己利益のために、現象力を使って犯罪をしてはいけない。

    泥棒・スリなどの軽犯罪全般である。

    3)USER同士で、命に関わる争いをしてはいけない。

    正当防衛なら仕方ない。

     

    ■ 質問コーナー

    Q どうして勝手に現象力を使ってはいけないの?

    A 全ての現象力は、使用する前に管理者に信号を送って許可を得ています。勝手に使用ということは、実は出来ないのです。

    ただ、当人がどういう理由で使用するのかを調べるのは、すごく大変です。大量の信号を処理をしなくてはいけません。なので、事前に呼びかけることで、管理しやすくしています。

    Q じゃあ現象力はあまり使用しないほうがいいの?

    A いいえ。そうではありません。仕事や必要だと思った時には使ってください。
    ただ違反については、調べたり罰するのは手間がかかるから大変です。命令を破らなければ、いくらで使用してください。

     

    ■ この政府の命令を守らなかった場合、IPを抜かれて逮捕される。

     

     

     

     

     


    119)焼却

     

    ■ この日、≪王≫が廃棄された。焼却された

    厳密には、統治前の王位を簒奪するに等しい行為である。

     

    ■ なぜかリンクされている

    ■ 施設はシャーリーに必要以上の記憶を与えなかった。

    彼女には、感情が暴発しやすい気質があったせいだ。

    ストレスの日常化。
    その結果、心には黒い卵が生成される。黒々とした未分化の悪意。その結晶だ。

    ――取り扱いには注意が必要――

    ――外貨的な処置をもって制御――
    ――手術としてはかんたんな部類――
    ――低コスト――

    彼女は自覚もなく、爆弾を心に秘めていた。秘めさせられていた。

     

    ■ 必要以上の記憶を与えられなかったシャーリーは、それでも心を得た。

    鍵となったのは、寝たきりの少年。
    寝太郎。

    短い期間だったが、毎日見てきた。同世代であった、それだけを共通点として。

    与えられなかった少女にとって、千金にも等しい交友だった。

     

    ■ ある日寝太郎から、生命維持装置が奪い取られる。

    ――納得できません、こんなの――
    ――可能性はまだなくなったわけじゃないですよ――
    ――わかるが、所長の命令だ――
    ――いい献体だったんですがねぇ――
    ――動かないけどな――
    ――なに、手柄はまた立てればいいさ。ここは素直に従っておこう――

     

    ■ シャーリーは、運び出される寝太郎のあとをつける。

    彼らは施設を出て行く。
    シャーリーは出られない。

    伸ばした手が、空を切る。
    伸ばした意識は、断ち切られずに少年に付着した。

    カラッポの意識に入ることはそう難しくない。
    多少のコツが必要だが、意識のない人間のセキュリティは驚くほど脆弱だ

    シャーリーはそれをやった。

    彼女はただ、友達の可能性を求めただけ―――

     

    ■ シャーリーは頑張った

    シャーリーは寝太郎に対して、最上級の乗っとりを行う。それは、一つの脳髄で2人分を生かすようなものだ。

    しかし、いかに対象に意識がなくとも、できることではなかった。

    最後まで、シャーリーは頑張った。
    彼女の聖域を守るために。
    少年の体を操れば、助けられると信じて。

    忍は思う。

    (それは、侵害ではないのか?)

     

    ■ シャーリーが行ったのは侵略である

    いかに好意であっても、相手に踏み入ることは侵略行為に近い。

    いや、好意と同列に見ること自体が、おかしい。
    だとしても、幼い人間に倫理はない。

     

    ■ 寝太郎が焼却された際、シャーリーは機能停止した。

    火。

    シャーリーの、1120782の脳細胞が機能を停止した。

    「あ、う―――」

    接続が途切れた。決して魂の半分を注いでいたわけではない。

    ただ読解の基礎概念として、相手側にあるのと同じ処理を同期させている。片方が途絶すれば、半身をもがれるに等しい衝撃があった。

    失禁し、意識を失った。
    それが彼女の、最初の損失だったのだ。一命はとりとめた。

     

    ■ シャリーは、「自力でなら幸せになって良い」

    年月は過ぎ去り、核兵器のようなその力は、用いられることなく役目を終えた。

    今の彼女は、自力でなら幸せになって良い。

    (手伝うことはできない。友達になってあげることもできないけれど)

    (……花を摘んで、生きたっていい)

    誰あろう、貴宮忍がそう決めた。

     

    ■ 王の廃棄によって

    王の廃棄……すなわり火をもって行われた無罪の処刑は、かがり火のように一つの事実を浮き彫りにした。

     

    ■ この当時、世界のUSERたちの能力は、飛躍的に高まった時期である。

    世界中の現象行使者たちが、同時期にその力を開花させていた。
    現象は数年間後、安定期に入るまでずっと続いた。シャーリーも影響下になったのだろう。

     

     

     


    120)グレーター・ワーム感知記録

     

    ■ 『心海』という集合的無意識の実在を確認。

    ■ 心海に熟知しているものは、多くない。

    ■ 人間の心には闇がある。

    それが集まり、ネットワークとして整備されればされるほど、無秩序な心の抑圧は下方に押し下げられる。

     

    ■ 心海域を調査するには、様々な条件がある。

    1つは『コーネリウス』というソフト開発者であるGANBA氏の承認が必要だということ。

    もう1つは、一定水準以上(C+級)の能力をもったスッタフ三名が必要である。

     

    ■ 心海・第二階層(集合的無意識)に、グレーターワームが存在する。

    グレーターワームとは、人間の集合的無意識の下層に存在する、超高密度情報体である。

    自立的に行動している。意識体ではない、自律情報体である。外部情報にまったく反応しないのはそのためだ。

    なぜ存在しているのかは謎である。

    ただ人類の意識の底には、あの巨大な虫が蠢いている。

    人の心に棲むものである。
    だがそれは、明らかに理解の範疇を超えている。人るいの意識形成に、コレが必要だとは思えないのだ。

    明らかにオーバーパワー。

    説明するための都合良い単語なら、1つ心当たりがないこともない。研究者としては躊躇われる言葉ではあるが、ことによったらそれは真実かもしれない。

     

    ■ デミゴッド(半神)とは、初期のイマジナリーネットに誕生し、現在のネット構造を接続した世界の調整者たちのこと。

    ■ 道具職人協会は、ツールを研究し開発をしている。

    彼らが広めたソフトは、有機ネット世界を格段に使いやすくしたものばかりだった。

     

     

     

     

     


    121)人ではない

     

    ■ 群体のCGのみ

     

     

     

     


    122)睡眠

     

     

    ■ 人間には睡眠が必要である。

    眠るという行為は、精神の休養をその目的とする。
    70時間以上の覚醒により、多くの人間に幻覚・幻聴などの症状が見られるようになっていく。

    この状態では、正常な思考を維持するのは難しい。意識の配列は維持的に乱れていると言ってもいい。

     

    ■ 身体性披露は睡眠ではなく、急速によってほぼ回復する。

    ■ 忍は≪王≫の役割から、睡眠を取ることができない。

    管理権限を稼働させてしまった以上、精神を休眠させることはできない。

    さまざまな支障が発生するのと、覚醒時まで凍結させていたさまざまな処理が現在急ピッチで算出されている途中だからである。

     

    ■ 忍は、精神休養のローテーションを可能とするため、生化学的に調整されている。

    忍のもつ高度な分泌系の目的の1つがそれである。

     

    ■ 忍は設計された。

    技術は暴走し、当時まだ未分化だったイマジナリーネットの演算能力は、それに応じた。

    結果、忍という希有な能力を持つ王が設計された。

    その完全な仕上がりには、11年を要するとされた。
    11年の休眠期間(オフライン)が、忍には必要だったのだ。

    問題は、それら完全なる生命体を成立させるために行った行為を、収束させられるかどうかだった。

    様々な機能をときほぐし、別の部位に再インストールしたとき……人の意識・魂は異なったものになってしまうのではないかと懸念された。

     

    ■ 人の心がどこに宿っているかは判明していない。

    心が存在している物的証拠もなく、精神活動を統合する人格が宿る部位も発見されていない。

    だが人格、無数に存在する脳機能を統合するかのように存在する。

    忍は脳機能をカスタマイズしたのだ。
    それは意識の再定義でもある。

    人の意識は、そこに再び宿るのだろうか?
    そして貴宮忍がここにいる。

    人間としての人格を、持って。

     

    ■ 11年の成果か、忍は定期的な睡眠を必要としない。

    乱暴に説明すれば、片方の精神が活動している間、もう片方は眠ることができるのだ。

    身体の恒常性は、極めて低位の処理と化し、脳のリソースは1%も占有しない。

    夜眠るのも、意識を閉じることもまた習慣に過ぎない。

     

     


    123)折倉日立

     

    ■ 折蔵日立のプロフィール。

    ****年、4月14日誕生。
    ****年、12月4日死亡。

     

    ■ 廃棄が決定された貴宮忍の「身代わり」として、植物状態の折倉は選出された。

    GVP計画の持続のため、中枢ユニットとして貴宮忍の必要性は絶対である。
    データ改ざんは廃棄決定に先立って速やかに行われた。

     

    ■ 折蔵日立(忍)=貴宮忍(千鳥の弟)

    貴宮忍と私達が認識している存在は、本当は「折蔵日立」という名前であった。

    ただ廃棄決定にともない、身代わりとした本来の「貴宮忍」という存在とすり替えられた。

    と見ていいはず。(※これは本稿管理人の推測である)

     

    ■ もともとの千鳥の弟・忍は幼少期の脳外科処置の影響で植物人間になってしまった。

    意識活動はなく、ただ死を待つばかりの存在であった。
    スケープゴートとして適任したのは、貴宮千鳥自身である。

     

    ■ 千鳥が、非血縁の実弟となった忍にどのような感情をいだいていたのかは分からない。

    千鳥は忍に対して、憎悪を持つこともありえた。しかし、日頃の言動から、そのような過度の憎しみは検出されない。

    おそらく千鳥自身も、よく分からない問題だろう。

    彼女もまた特定の自我を持たないひとりであり、早期のUSERとして人間性を損失している。

     

    ■ 忍の視点からは、千鳥は名実共に保護者である。

    千鳥の存在自体が、現在までの貴宮忍を成立させる最大の要因と言える。

    ともに組織の駒のような人間である。
    情感がなくとも計画自体は進められたはずである。

    だが、もしかすると、あるいは―――

    お互いの間に漂う独特の揺らぎ、
    相互の人格面での破綻がなければ何も成立することはなかったのでないか……という懸念が、なんとしても滲み出てしまうものだ。

     

     

     

     


    124)選ばれた五人の黄色人種

     

     

    ■ ムー・レッド

    赤い戦闘スーツをまとった(脳内)超能力戦士である。

    リアルでは、平凡な若き日本人サラリーマン。
    趣味は特撮。大陸書◯はコンプ済み。
    性格は火のように熱く、とても口うるさい。
    掲示板上では、わりと素であることが多い。

    能力は、発火。
    不燃物は対象にできない。紙程度を燃やすのであれば5分もいらない。

     

    ■ ムー・グリーン

    緑の戦闘スーツをまとった、超能力戦士である。

    リアルでは、留年三年目を確定した大学生。

    趣味は、特撮と大陸書◯

    物静かな書生タイプだが、特撮になるとトークは止まらない。周囲の空気を読めない。

    能力は、身体機能増幅である。
    両腕の筋力を増幅させ、常人の5倍以上のパワーを発揮できる。だが腰が悪いので(通院中)力仕事は厳禁だ。

     

    ■ ムー・ブラック

    黒い戦闘スーツをまとった、超能力戦士である。

    誇り高く孤独な男である、と彼は思っている。だが実際は、マザコンの寂しがりやの26歳無職である。

    趣味は、大陸書◯の出版物コレクション。

    ルックスはとても良いが(野性味溢れる)、その他すべての部分が終わっている。

    能力は、物質崩壊波動を行える。
    豆腐程度の強度であれば、一時間程度で完全損壊が可能だ。

     

    ■ ムー・ピンク

    ピンク色の戦闘スーツをまとった、超能力戦士である。

    ネカマである。

    趣味は、特撮と大陸書◯。
    受験を控えているが、この趣味のせいで彼の将来はあまりにも暗い。

    彼女(脳内設定)の必殺技は、支援能力である。
    周辺にいる人々の脳内麻薬を強制分泌させ、脱法ドラッグをキメた時のように多幸感に包み込むことができる。

    教祖向きの力である。

     

    ■ ムー・ゴールド

    金色の戦闘スーツをまとった、超能力戦士である。

    独自の目的ために単独で行動し、敵対し、加勢してくれる、まさに謎の戦士。リアルでは、既婚者の38歳のオールド・特撮&オカルトマニアである。

    息子(6歳)とともに特撮ものを再び見るようになり、趣味が再燃。優秀な人物で、大企業の管理職としていくつものプロジェクトを総括している。

    能力は、まったく無価値な無機物を、黄金のような価値をもつものであると誤認させる力である。(エフェクト系)

    ただし持続時間は、当人のいる間だけ、しかも体質によって効かない人もいる。

    実はムー・ゴールドは、かつて滅びたムー大陸の王・カハムの記憶を持つ転生者なのだった!

    後にムーレンジャーの1人となる。

     

     

     


    125)大奥

     

    ■ 国微研において、膨大な「事務手続き」を受け持つ専用棟がある。

    正規ゲートに近い位置にあり、南らUSERたちの寄宿する施設とは正反対の場所にある。

    一般事務職員も勤務している。
    女性職員の割合から、南たちからは「大奥」と呼ばれる。

     

     

     


    126)敵

     

    ■ 砂嵐のCGと音

     

     

     

     


    127)敵(2つめ)

     

    ■ 群体のCGと砂嵐の音

     

     

     

     

    128)保険機構


    129)保険機構(2つめ)

     

    ※本稿管理人によって、二つに纏めたものである。

     

     

    ■ World Health Organization

    世界保健機関。国際連合の専門機関である。
    全人類に最高水準の健康ならびに衛生を与えることを目的としていた。

     

    ■ 現在、WHOは「世界保険機構」と「環太平洋保険機関」と分離してしまっている。

    2つの組織は、どちらも「人々が最高の健康水準に到達すること」を目的としている。

    しかし、「環太平洋保険機関」は国連を脱退した日米(他数カ国)により立ち上げられたものであるため、世界保健機関"憲章”の承認を受けてはいない。

     

    ■ WHOが分離したきっかけは、『エディット』の強硬可決騒動のせいである。

    『エディット』は、日米主導で進められた統合防疫プロフラムである。

    この政策は、「環太平洋保険機関」加盟各国でのみ適用されている。

     

    ■ WHOは、"この戦争の後”には存在しなくなる。

     

     

     


    130)有機メール

     

    ■ 忍は、相手に強制的にメッセージを送る力を持っている。

    防壁が張られた精神に原始的感応手段で呼びかけることは、困難である。
    しかし、ポスト・オフィス・プロトコルは、相手を問わずデンタルを可能とする規約である。

     

     

    131)予防接種

     

    ■ エディットは、GVP計画を円滑にするために必要なものだった。

    『エディット』は必要に応じたワクチンを地域・国家ごとに保険機構が別途選別、決定するというものである。

    しかし、これの主目的はGVPの円滑なる遂行に置かれていた。

    GVPの計画において、ミーム(模倣子)と呼ばれる素材を人類すべての体内に植えつけることが必要だった。

     

    ■ ミームを摂取させるのは、ごく微量で良い

    どんな語りであれ体内に侵入すればロケット作用で目的地に向かう。(おそらくは脳神経)

    多様性を持つミームは、さまざまな薬品に混入させることができる。

     

    ■ 政府はこのことを隠蔽するためだけに、偽りの汚職なるシナリオを用意した。

    米国サイドは、いくつかの国に相当な圧力をかけて「エディット」を指導した。しかし、法改正にワクチン検閲の条項が盛り込まれたからである。

    これは世界の国々が、老いた米国に対して公然と反旗を翻した、その最初の一歩であった。

     

     

     


    132)臨時規定

     

    ■ この日、忍とシャーリーは草原で昼寝をしている。

    まったりしているが、実は公務である。(脳内および脳外にてやりとりされる、送受信を行なっているため体勢は自由なのだ)

    管理権限を開いてから、保留されていた11年分の各種システムの要請を忍はずっと処理していた。

    イマジナリーネットの整備である。

     

    ■ 忍が休眠状態していた、ネットは無法の場だった。

    しかし、予想されていたほど違法性の高い使用は少なかった。

    自治の概念が働き、モラルが形成されたいたのだ。
    モラルとは、他者との間に共有する約数のようなものだ。

    この程度なら理解しても良いという、妥協ラインとも似ている。考えてみれば、モラルは制定されるものではなく、発生するものである。

     

    ■ イマジナリーネットの保有するスペースは無限に近い。

    物理ネットに比較し、圧倒的少数の利用者しかいないイマジナリーネット。

    戦争後も歴史が続き、メディアとしての発展が必要になった時……いわゆる空きスペースの活用にはルールが設けられるだろう。

    つまり、今は考える必要のない問題である。

     

    ■ 現在、イマジナリーネットへ接続者数が増えた。

    これは忍直属のアンダーグラウンドの面々により、下位ノードの負担が軽減されたためだ。

    これにより、読解能力不足からネットワークの閲覧ができなかったUSERたちも、参加することができるようになった。

     

    ■ 接続者数が増えれば、イマジナリーネットは向上する。

    全体の強度は、無管理時に比べ256倍程度にまで上昇していた。

    なお未だにイマジナリーネットのポテンシャルは予想された!%も発揮されていない。

     

    ■ この日、忍は全USERに政府の命令を周知させた。

     

     

     

     


    133)あの時

     

    ■ 忍、あずさ、笛子の三人が、森林の敵から逃げているCG

     

     

     

     


    134)IMA:category1

     

    ■ OPムービーである

     

     

     


    135)IMA:category2

     

     

    ■ 途中で挿んだムービーである。

     

    ―――彼はいつも独りだった。

    わずかな時さえ惜しみ、施設を抜けだしては空を見上げた。
    世界から忘れ去られようとする、今この時に。
    殺風景で命あるものの息吹を感じられないこの空間で

    永久とも思える孤独を強制される毎日に
    絕望すら忘れた。

    過去の栄華に思いを馳せたところで……
    彼の胸を、打つものはない。

    その他の者たちは、しかし異なった所感を抱く。


    忘却されぬよう築きあげられた世界で、狭き領土を巡り争う。
    於いた者を、若者が受け継ぐ。
    世界が連綿と繰り返してきた摂理をなぞり
    若者たちは敵を得た。

    安息の場所などいらぬと、ただひたすらに刃を研ぎ。誰かの≪聖域≫を破壊してもなお、振るい続けた。

    ……世界は偽りと裏切りで満ちている。

    人と人は傷つけ合う。
    どんなに親密でも衝突は避けられない。

    だからこそ。

    人は争いを捨てられぬのだと。
    相手を傷つけることしか出来ぬのだと。
    誰あろう優しさを求めぬいた彼こそが
    涙と共に知るのだと……

    千々に引き裂かれた心のピース。
    どうか、優しく配列されますように―――

     

     

     

     

     


    136)IMA:category5

     

    ■ 貴宮忍が心海・第三階層に行き、"起動”したときに流れたムービー。

     

    ―――21世紀

    人類ははじめて「敵」を認識した。
    それは
    同じ人類や星の同胞などとは比べ物にならないレベルの超越的存在。
    これまでの人類の戦争の歴史など
    じゃれあいとしか呼べるものではなかった。

    空前絶後のそれに対して、人々はあらゆる手段を講じはじめる。
    その先鋭となるのが、あらゆる「現象」を操ることのできる能力者(USER)を生み出した「群像委員会」であった。

    しかし、一時期は全世界規模まで膨れあがった委員会はその巨大さゆえに内部崩壊していく。

    人類は、人類以外の敵を前にしてもなお
    人類同士での争いをやめようとはしなかったのである。
    そして人々は、世界最高の現象行使能力を持たされた少年に希望を託した。

    しかしそれが、少年にとっての希望であったわけではない。
    しかしそれでも、少年は戦う道を選ばざるをえなかった。

    すべての希望を失っても、
    敵対していた、憎しみさえしていたUSERたちを従え、
    およそ人の及びうるものではない「敵」に対して
    幸せだった頃の記憶だけを胸に――――

    戦争の果てに待つものは――
    哀れなる「敵」と「人類」の得られたものは――

    少年が最後に辿り着いたのは――

    少女に導かれた――そこは、最果て。

     

     

     

     

     


    137)イマたん処女疑惑検討スレッド

     

     

    ■ 夕暮れ時、忍の部屋で”姉さん"と呼ばれるイマが登場する。

    ■ 忍は制服の構造を熟知。脱がせ慣れている

    とにかく、私を感じさせちゃうなんて、生意気なの

    研鑽を積んでおりますゆえ

    ……どこの誰となのかしらね

     

    ■ 忍はイマと交接するとき「相変わらず狭い」と発言

    ■ 交接後、意識が暗転する

    「……忍……私は……」
    「……え……」

    そして言葉が消えていく。
    次に感覚が消え、気配も徐々に失われた。

    「――――――――」

    そこは闇の世界……

    ……ではなく、自室であった。

     

    ■ 忍の部屋にいは誰もいなかった。

    「忍ー? ちょっといいからしらー?」

    階下から”姉"の声が聞こえてきた。
    忍はまるでめまいでも起こしたかのようにふらつき、ベッドに腰を下ろす。

    ベッドにぬくもりはない。なぜか白濁した粘液だけが飛び散っていた。

     

     


    138)別の意味に勘違い

     

     

    ■ シャーリーと交接する忍

    遠のく意識の中で忍は、これこそが淫らな夢なのではないかと気がついた。
    しかしそれを確かめる術は、今の忍にはなかった―――

     

     

     


    139)ダーリン的行為

     

    ■ 灰野と交戦中、ジーンと交接した。

    ■ 無理やりである

     

     

     

     

     

    ―――▼以上でBLOG-2~3終わりです。―――

     

     

     

     

     

     

     

     

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