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TOP > エロゲーのレビュー > 最果てのイマ 感想・考察│ 世界は情報を「記録」し続けていく。 (10888文字)

     最果てのイマ フルボイス版


    評価:★★★+(3.9)


    千々に撒かれたパズルのピース

     

        優しく、配列されますように―――

     




    <!> 記憶配列ジュヴナイルADV

      プレイ時間
      40時間+63時間(2周+思考)
      面白くなってくる時間   1時間から
      おかずにどうか?   使えない
      お気に入りキャラ
      貴宮忍

    +

    原画 あらきまき
    シナリオ 田中ロミオ(山田一)
    音楽 たくまる , Dr.Shrimp
    声優 夏野向日葵(塚本 葉子) , 松田理沙(イマ) , 風音(本堂 沙也加) , みる(紅緒 あずさ) , 大花どん(伊月 笛子)柏木誉(樋口 章二) , 仲達(南 レイ) , 薔薇珈琲(塚本 斎) , 松永雪希(貴宮 千鳥) , 黒崎猫(シャーリー・磯下) , 山田奈穂(ジーン・ブランシェット)
    花代銀蔵(邑西) , 安芸怜須ケン(灰野) , 天草シロ(伊勢崎 宗多) , 光田まさよし(門倉) , NUCA(相田 幽) , 佐本二厘(フランシス・シータ)
    歌手 霜月はるか(OPテーマ「a far song ~カナタノウタ~」)
    公式HP│ 最果てのイマ フルボイス版


    『最果てのイマ』のポイントは?


    最果てのイマ 2周目 (25)


    ・約300個のパズルピースを「配列」する超・思考派ゲーム!
    ・ とても難しく、とてつもなく思考が困難な物語。

    ・ たおやかなピアノの旋律と文が絡んでいく雰囲気が、とても良い!!! ノスタルジイ

     


     

     

    ノスタルジイなOP




    『最果てのイマ』に興味をもった人は、一度聞いて見てほしいです!!

    OPムービーのような雰囲気なので、気に入ったらぜひぜひ。

     


    最果てのイマ フルボイス版
    幼い頃、とある施設で育った主人公「貴宮忍」には、友達と呼べるものはいなかった。そんな忍が、姉の「千鳥」と共に施設を出て最初にしたことは、友達を作ること。近所に住むボーイッシュ...

    最初はAmazonで買おうと思ったんですけど、9600円と高すぎます。DMMだと2600円とすんごい低価格なので即購入。フルボイスですしいいんじゃないでしょうか。

     

     

     



    <!>今回はここから本編に触れていきます。(キャラ順位のアンケート結果も発表します♪)

     

     

     

     

     

     

     

     

    キャラ順位



    1位 貴宮忍 
    最果てのイマ 戦争編 (795)


    堂々の一位は、貴宮忍です。

    忍の感性が自分と近く好感度ぐんぐんでした。錆色の楽園幻想を必死に守っているところとか、未来なんかどうでもよく、今が幸せであればいい。享楽主義と言われようとどうってことはない。

    そう、そんな彼の気持ちがとても良くわかる。そしてゲームを終わったあとに思い出したのが『空の境界』のある一節。

    ―――それは ほんとうに 夢のような 日々の名残。(空の境界)

     

    まさしくこれだなと。

     

     



    2位 本堂沙也加
    最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (56)


    2位はクラスメイトの沙也加です。

    私が彼女の好きなのは生存する意志がなく、生きようとする気力がないとこです。なんというかとても綺麗なんですよね。

    生存意志というのは、どれくらい生き汚いかに現れます。欲望や執着、なんらかの現実に対する未練―――そういうのがすっぱりと綺麗に抜け落ちている。

    何かを失うことも、何かを得ることも、何かが朽ちることも、何かを創造することも、何かが老いることも、何かが損壊しようとも、何かが生まれようとも、沙也加にとっては全てが等価値に無意味です。

     

    だからこそ、本堂沙也加が纏う空気は柔らかで静謐である、そんな気がします。(なんというか死を許容した人間はこんなんじゃないですかね)

     

     




    3位 紅緒あずさ
    最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (206)

    3位は幼なじみのあずさ!

    ちむにー(ちび)の称号を不本意ながらも獲得してしまったマスコットキャラクター(?)な紅緒あずさ。

    なんというか守ってあげなきゃないけない、そんなふうに保護心をくすぐられる子でもあります。(おバカなところがぐっとくるのだ)

     


    4位 貴宮千鳥

    最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (166)


    4位は姉の千鳥。

     

    戦争前の千鳥の冷たい印象は、忘れられません。人間性が希薄だと氷漬けになった人格になってしまうんだなとしみじみ。

    『忍さんこれからは新しいルールで生きてください』

     

    ……こことかほんと冷たいなと。

     

     

     

     

    5位 樋口章二・塚本斎

     最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (375)

    最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (53)


    5位は級友の章二と斎。

    章二の死は、正直なところ千切れ千切れの回想だったので涙でうるっとすらもしませんでした。(私だけじゃないはず)

    なんというかとてもあっさりなんですよね。私的にはもっと情感溢れるシーンが欲しかったなあ。

    斎はまったく喋りませんが、なんだかとても愛されキャラな気がします。こういう寡黙な男性って素敵です。

     

     

     

     

    6位 ジーン、シャーリー。

      最果てのイマ 戦争編 (246)

     最果てのイマ 戦争編 (705)


    6位はUSERメンバーの、ジーンとシャーリーです。

    ジーンのきれいに狂った感じはとても心地良いです。泣き叫びながらのHとか、笑いながらの戦闘とか、うんうん。こういうアタマの悪い妹欲しいなーなんて思います。

    シャーリちゃんは、なんというんでしょう癒し系なんですよ。きっと。ええ。(終了)

     

     

     

     

    7位 笛子と葉子

    最果てのイマ 伊月笛子

    最果てのイマ 塚本葉子 (28)

     

    7位は笛子と葉子。

     

    正直なところ、書きたいことが殆どなかったりします。二人に対して好意をあまり覚えなかったんですよね(汗

    嫌いではないんですが、特別大好き><、という気持ちにはなりませんでしたあう。


     

     


    最果てのイマ、アンケート結果。

      XTXU8L

     

    アンケートを投票してくれた人はなんと「11人」でした! 本当に有難うございますm(_ _)m 大きくないサイトなので、かなり嬉しかったりしますにゃははw


    それではアンケート結果です。どうぞ。

     

    1)最果てのイマを楽しくプレイできましたか?

     

    「はい」10人
    「いいえ」1人

     

    2)星をつけるとしたら、何個つけますか?

     

    「★★★★★」7人
    「★★★★」3人
    「★★★」1人

     

    3)1番大好きなキャラクターは誰ですか!


    「塚本葉子」 3人
    「本堂沙也加」3人
    「貴宮忍」 2人
    「紅緒あずさ」1人
    「樋口章二」 1人
    「イマ」 1人

    (個人的に驚いたのが、葉子ちゃん結構人気あるんだなということです。たぶんあの天然炸裂!なところが良い味出しているのでしょう)

    4)『最果てのイマ』への熱いメッセージをどうぞ!

     

    思考パズルゲームは面白かった

    確かに! 思考パズルは面白かったです。よくよく見るとヒントが転がっているんですよね。ただ私はギブアップしてしまいました(とほほ

     

    難解ですが、田中ロミオ氏らしさを味わい尽くして溺れたい人にはとてもおススメします。

    めちゃんこに難解でしたー。あれはまさに"味わい尽くす”っていうゲームです。生半可な覚悟で挑んじゃいけません!w

     

    アスはないよなアスは

    わっちもイマがいいと思います。イマイマ!

     

     

    ロミオの最高傑作。ここまでぶっとんだ作品を発表できた、業界の時代性が羨ましい。

    最果てのイマのように、アタマ一つ抜けている作品さっさとだしてください業界さん!

     

     

    1週目ではその深遠を覗くことが出来ず、かといって2週目をやるには相当な文章量を読み返す必要があるという、二重の意味で難作品だと思います。
    時間のある大学生の間にやり直すことが出来なかったため、時間のない社会人生活では、恐らく田中ロミオが記した真意を私が読み取ることは不可能でしょう。それが残念です。

    ですので、問1は楽しめなかったと答えざるを得ず、かといって定評価でもないので問2は☆3です。 べるんさんは「どうか、優しく配列されますようにー」というイマの言葉は届きましたでしょうか? PS 閉ざされた廃墟という秘密基地で友達とgdgdするのが、非常に羨ましかった作品です。楽しそう   

     

    長文ありがとうございます>< うへへw

    一周目するのにも、結構長時間プレイしますものね、そこに更に2周しつつ+思考錯誤(誤字ではなくメモを取ったり)はかーなーりの体力が必要だと私も痛感しています

    面白んだけど辛い!みたいな状況ですねあう(涙

    「どうか、優しく配列されますように―――」のイマの言葉は自分なりですが届いたと、(た、多分)思っています。(この言葉っていろいろ解釈できてとても楽しいような!w)

    "閉ざされた廃墟という秘密基地で友達とgdgdするのが、非常に羨ましかった作品です。楽しそう ”

    ですです! 私もこういう廃墟的な荒廃した空間でわきあいあい過ごすのはとても憧れます。楽しそうですヽ(>ヮ<)ノ!!



    (Q)アンケート結果を見た感想は?

     

    11人中10人が高評価なのは、『最果てのイマ』という作品のポテンシャルの高さが伺えました。というか愛されすぎです!w

    ただ高評価つけたいけど、低評価をつけざるをえない人の気持ちもわかるな~と。

    私は本編をまず1周して、BLOG1~3を二回見てメモを取って、紅緒あずさのチャプターを2回みてメモを取って、纏めて、時系列順に思考錯誤して、配列して、終わって記事にして。
    さらに本堂沙也加のチャプターを二回見てその都度メモを取って、思考配列をして、記事にして…………

    …………とこの時点で悟ってしまったのです。もう100時間超えているんだということをっっ!!(驚愕)

    そしてさらに、笛子と葉子のチャプターを同じ手順を繰り返さなくてはいけない。つまり単純計算であと30時間くらいはかかるのだということを

     



    あと30時間っていったいっ……っ!!!



    そう思ってしまったら最後燃え尽きました。もう……あれです……一人で頑張って考察サイト見ずにやってきましたけど、流石にくじけましたorz

    確かに、確かに! パズルの配列は楽しいです。あずさの生理、あずさが口にする「忍」とう呼称、あずさがスキンシップが多いい時期、千鳥の優しい態度、知恵の輪の段階、忍の食欲、忍の薬の服用時期などなど―――見つけたらキリがないんですが、こういうのをいろいろなチャプターと照らしあわせて時系列を決めていく。

    楽しい! でも辛い!

    ここ二ヶ月、最果てのイマにアウトプットの資源がすべて費やされていたので結構ヘトヘトになってしまったんですよね(泣

    エロゲー以外にもいろいろとブログで書きたいことがあるので、それを書けないことのストレスとかいろいろ混じって諦めてしまいました。くそー根性なしめー。

    最果てのイマ』のゲーム性、雰囲気、キャラクターは私は好きです。しかし、本気で配列するとなるとちょっと厳しいなと思いました

    ってことで!!

     


    アンケートに投票してくれた人有難うございました><! また機会があればよろしくお願いしますm(_ _)m

     

     


    ―――それでは、この記事の本題へと向かっていきます。

     

     

     

     


    記憶の配列と世界の銘記


    最果てのイマ 「紅緒あずさ」



    『最果てのイマ』という作品自体が大きく、劇中とリンクしあっている。ゲームを起動するとまずこの画面が立ち現れる。

     

    そう、これはイマジナリーネットの管理人「イマ」によって作られたサイトを表している。このサイトのログに残っているのが、貴宮忍の記憶ということになる。

    「プロローグ」「紅緒あずさ」「本堂沙也加」「塚本葉子」「伊月笛子」「戦争編」「エピローグ」「BLOG」。

    イマが頑張って頑張って書き編纂したログ(=記憶)。そのログを用いて、記憶の配列をし、半廃人化した貴宮忍を治療したのだ。
    あずさの母親との確執、沙也加の孤人の逝く果て、葉子の心の伽藍、笛子の人格転移。




    ―――そんな終わった全ての物語を、「意識」としての私たちが閲覧し、思考し、配列する。いやしてほしいとイマは言っているんだ。

    千々に撒かれたパズルのピース。
    優しく、配列されますように―――

     


    どうしてイマはそんなことを願ったのだろうか。私は思うんだよ、「記録」こそが人間らしい営みだと。生き様だと。

     

     

     

    世界の銘記と最果ての明日

     

    最果てのイマ 2周目 (38)


    「エピローグ」で貴宮忍は物思いにふける。

    沙也加は言った。
    世界は無数の記録でできている、と。模倣子以外の媒体が生じうる余地があるのだと。

    僕はその考えを信じる。
    今まで生まれ、死んだ全ての生命が、どこかに記録されているかも知れないのだ。
    救われる考えだ。


    忍と同じく私もこれは救われる考えだと思う。「人が死ぬとしたらいつか?」という問いに、"全ての人から忘れ去られた時”という答えがある。

    世界で誰一人として、その故人を忘れてしまったとき、まさしく"そいつ”は死んでしまうのだろう。凡人凡俗なら尚更だ。本などには名前が記述されているわけでもなく、何か偉業を成し遂げ歴史に記銘されるわけでもない。

    凡人が「記録」として残っているのは、周囲の人間に与えた「記憶」だけなんだ。故に忘れ去られて(=記憶が焼失)しまえば世界のどこにも"そいつ”のログは存在しないことに繋がってしまう。

    それはとても悲しいことじゃないだろうか? とても辛いことじゃないんだろうか。

    「自分」は確かに生まれて、生き続けて、取るに足らない人生を送って、笑って泣いて怒って叫んで死んだ。そんなささやかな出来事がいつの日か、無かったことにされてしまう。

    誰もが「自分」を忘れてしまう時がくる。



    けれど、模倣子――それより上位の媒体――による記録保持が行われているとすれば、その空しさを払拭してくれる。たとえ何者にもなれなかったとしても、何も残せなかったとしても、世界だけは「その人」を残してくれる。

    世界は情報を『銘記』し『保存』し、いつの日かだれかが『再生』してくれる。思い返してくれる。そう『最果てのイマ』にとっての"私たち”閲覧者のように。



    どこにでもいる不幸な少女と、どこにもいない孤人の成れの果て。心が伽藍だった女と脳が借り物だった女。何者にもなれなかった少年と王になるしかなかった少年の「記録」をたぐり、「再認」し「配列」し閲覧者の思い出に『銘記』する。それが例え、


    例え、答えにたどり着かなくても―――
    例え、記憶を配列できなくても―――
    例え、失敗に終わったとしても―――




    その行為自体に価値がある。




    私たちが取った行動は、彼・彼女たちにとって、最も栄誉なことであり、誇らしいことであり、喜びに満ちた出来事だったんじゃないだろうか。だってそれは、まだ自分が誰かの中で"生き続けられている”ってことなのだから。


    ううん、それだけじゃない。私達閲覧者は、記憶を配列しているように見えてその実「記録」もしていたと思う。チャプターを何度も見返し、ヒントを探り、メモを取っていた。

    そう記録していたんだ。


    記録するというのは、今のために、明日のために行う未来を目指す行為なんだと私は思う。今を積み重ねて、イマを積み上げていくのが「記録」することだとしても、その本質は明日を想ってのことだ。

    アスに役に立つから、その先への未来へと意味があるから私たちは何かを「記録」していく。

    ヒトは短い寿命を生きる。
    だから今は全てではるけれど、それは明日のためでもある。

    明日を夢見て生きるものが、ヒトなんだと思う。まさに君がそうじゃないか。

    さようなら、アス

    ……さようなら、忍

    (忍、イマ)

     

     

     

     最果てのイマ 2周目 (42)

     

    僕は読むことはできないだろうけど
    (たぶんその頃には死んでいると思う)


    一つ質問をさせてもらおう。

     

     

    明日は楽しみですか?


    こちらは、

    今日も風が吹いてる。


    きっと明日も、吹くと思う―――





    ………………………………………………

    ……………

     

     

     

    最果てのイマ―――私たち閲覧者がイマのログを『再生』し『再認』し『銘記』し『保存』する行為(=記憶配列)は、自分自身が如何に"人間らしい”生き物だと、明日を夢見て生きるヒト種だということを魅せつけてくれた物語だった。


    かくのごとく記録し、かくのごとく実行する。それはとても人間らしい生き様であり、知性の営みなんだ。

     

     

     

     

     

     

     

     

    最果てのイマ 戦争編 (528)

     

     

     

     

     

     

     

    心に残った言葉

    最果てのイマ 戦争編 (525)

     

    貴宮忍

     

    輝かしい未来はないが、過去から続く今がある

     

    生きたまま、殺されるんだ
    振るまいとか性格とか、もしかしたら外見のことでもあるかも知れない。法律もローカルルールも、どっちも完全に守ろうと思ったら……その人は、何もできなくなると思う。
    この二つのルールは、時に入れ子になって部分を交換しながら、大きな流れに沿って人を押し流すんだ

     

    水槽に棲むザリガニは、一匹だけになった。広々とした世界でただひとり略奪に明け暮れ、すべてを失ったにもかかわらず、悲嘆を宿さない。箱庭は荒廃したのである。一片の悲しみさえもなく。

    忍は彼ら小さきものたちがからっぽであることを知った。最後のザリガニを、忍は殺した。

     

    ……倫理には、意義はあると思う。人が人らしく生きるため、人が人らしく思える倫理を用意したんだからね。だが決して堅持はされない。

     

    (好きになれそうな気がするよ、みんな)
    好きであれば、殺せると思う。
    好きだからこそ、奪えると思う。

    見ず知らずの誰かに対し、背負う罪悪は苦しいものだ。だが今、責任をもって、命を預かることができそうだった。返せる見込みはない。

    忍は心いいっぱいの賛辞を、滅びる者たちに捧げた。

    よくできました―――
    さようなら、人類―――

     

     

     

     

    紅緒あずさ

    だけど、生きるよ

    みんなで、生きるよ

    みんなで、生きるよ、忍くん

     

    みんないなくなってしまうことは、さっき忍くんが言っていたことと似てるよ
    失って、無意味になって、わからなくなる
    みんなが生きた事実は残るっていうけど
    ……その事実だって、いつかどんな記録からも消えてしまう。
    無意味でいいんだと思う
    終わってしまったあとは無意味でいいんだと思う
    それがある今のうちに、あたしたちは―――
    今を―――

     

     

     

     

    樋口章二

    ダチ選ぶのにいちいちくらだねぇ理由つけやがって。じゃあ何か? 好きかどうかは関係ねぇのかよ? 空気読めるやつだけが仲間かよ。

    同じ種類の人間ばっかりよりわけて集めてるだけじゃねぇか!

     

    本堂沙也加

    ……そういうこと
    純粋なものをお好みというわけ
    夢見る乙女のように

    人の身では、届かない高みだったのよ

    もどかしいでしょう? 目の前に、1%にも満たない可能性だけがぶらさがっているのは。
    やりきれないでしょう? 無理とわかっていてもなお縋りたくなるのは。

     

     

    忍は、そのネットゲームで友達がたくさんできたと本気で思っているの? 
    ……いや、その場だけだと思うよ。もちろん……
    なら刹那的だわ
    まあ、なんとなく楽しいってだけだね
    薬物と変わりないわね


     

     

     






     

    「最果てのイマ」雑感コーナー

    最果てのイマ 2周目 (490)

     

     

     

    健全で素晴らしい世界!

    またー、当記録を閲覧したことによりあなたが砂糖菓子のような素敵で甘いリラダン的(?)な損害を負ったとしても、当方は一切関知いたしませーぬ。
    (中略)

    レッツ、健全で素晴らしい世界へゴーイング

     

    リラダンリラダンたりらりら~ん♪ (?!)

    いい表現ですね、らりって帰ってこようと思いますちゃりーん。

     

     

     

    ぬるぬる演出

     

     

    フレームレートを最高に設定すると、アニメーションがぬるぬるです。

    雲が風によって流されるさまは、とても気持ちいい。こういう演出好きです。魔女庭のように人物がぬるぬるになるより、背景に凝ってほしいなあ。

     

     

     

     

    あずさいじめ

     最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (129)

    ちょっと変なやつ探して、みんなでいじめて……
    でも次は自分の番かもしれないってびびってて

    ……あたしはそんな奴らに何されたって平気なんだからな!

    でもそれはお前が弱いってことなんだからな!
    弱い奴だから、人を虐めるってことなんだからな!

    それでもいいなら、殴るなり蹴るなりしろよぉ!

    行けよ! 行けよバカ、いつおまえなんかに助けてくれって頼んだよ! おまえなんてしらねーし、なんの、なんのっ―――

     

    ここのシーンがずきんずきんとくる。

     

     

     

    虐待

     最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (439)

    痛みのない教育なんてありはしないもの。時には鞭は必要だし、それを一様に虐待と区切ってしまうことは間違っているわ。

    もし痛みを教えなかったら、口だけの教えで学ばせることができなかったら……大人になってから取り返しのつかない間違いをするかもしれない。
    今、体罰に対して叫んでいる人たちはそういうことはまるで考えていない。とにかく最初に目についた虐待を撲滅させることには熱心だけれど、それによって子どもが適切な痛みを学ぶ機会を失う事については、まるで無頓着なの。

    だって仕方ないでしょう? うちには父親がいないのだから。片親なのだから。教育に不備が出るのも当然よ。それでも24時間子どもを見て、家事もこなして、生活費も稼げというの?

    10あったものが5になったのよ? 5でなんとかやりくりしないといけないのに。彼らは言うのね。あなたの教育には5の力が足りませんって。

    (紅緒母)


    私は紅緒母がいうところの、体罰に対して絶対にNOと言っている側の人間だ。だからこそこの言葉は重い。確かに、体罰を行なっている親の背景など見ようともせず、それはダメだとやってはいけないことだとそう思っている。

    でも、やっぱり。という想いがぬけない。

    でもそうなんだよ。虐待で人間の心は容易に破壊できる。それは教育に不備があるとかないとか、5でなんとかしなくちゃいけないとかの理由にはならない。

    そこで終わるんだよ、その子の一生が。下手をするとそのまま死ぬ可能性や、あげく心の部品が壊れ死よりも辛い生きたまま地獄に放り出されることだってある。それを是認しろと? ふざけんな。

    となるとこれはもう紅緒母だけの問題ではなく、そういうシステムで動いている社会問題でもあるのだろう。父親がいるときなら紅緒母も中庸な意見を採用することができたはず。

    父親が欠けたことによって、極端な(虐待)意見を採用してしまうことになっているのは、もうなんていうんだろうね、彼女一人の問題じゃないなだろうなってことです。

     

     

    あずさの母親に足りないもの

    子どもでもいいのだ。彼女は。
    男であれば。
    あずさの母親に足りていないのは父性なのだから。
    父性―――いや、違う。男性そのもの。

    彼女はそれを得てはじめて成立する。だが、無論、本命は夫であり恋人であり愛人であるはずだ。
    対等に対になっている誰かであるはずだ。
    そして、
    紅緒家は母子家庭なのである。


    男がいれば成立するって、どういうことだ。安定するってこと?

     

     

     

     

    明日は楽しみですか?

    伊月笛子 2周目 (293)

    僕は読むことはできないだろうけど(たぶんその頃には死んでいると思う)、一つ質問をさせてもらおう。

    明日は楽しみですか?

    こちらは、今日も風が吹いてる。
    きっと明日も、吹くと思う―――


    貴宮忍はこう言う。明日を夢見て生きるのがヒトなんだと。今を積み重ねて、記憶を積み上げて、記録をし続けていくことは明日を想ってのことだし、それはとても人間らしい行動なんじゃないかなと思う。

    ……君は、過去を捨てたと言った
    ええ
    だからこそ現在だけを見据える……イマだと
    ええ、言ったわ
    その名前は適切じゃない
    ……なぜ?
    君が、未来を目指した者だからだ


    記録するというのは、今のために、明日のために行う未来を目指す行為なんじゃないだろうか。それはとても人間らしいのかもしれない。

     

     

     

    錆色の楽園

     最果てのイマ 「紅緒あずさ」 (113)

    未来に期待せず、今だけを見ている七人の関係は、刹那的ではあるが……忍を安心させた。

    イマが今を見つめていたように、忍たちも今だけを見て過ごしてきた。

     

     

    聖域の侵害

    踏み込まないことが正義なんだよ。善し悪しじゃない。昔より、今の方がずっと自分が大切になってる。
    命はおろか、意見や考え方も自分だけのものなんだ。
    それを侵害するから、敵対することになる


    昔はお国のため、ムラのため、家族のためという意識が強かったんだと思われる。

    いうなれば帰属する組織が、共同体にあったのだろう。でも今じゃ本当の意味で帰属――所属し従う――のは自分一人だけになってしまった。

    自分だけの命、自分だけの考え、自分だけの自我。聖域のサイズが個人サイズに収まったんだ。

    その意味では、貴宮忍の≪聖域≫は7人分の大きさまで膨れがっているといっても言いだろう。

     

     

     

    一つになるっていうこと

    聖域は不可侵なんだ。大切だから聖域なんだ。だけど……せっかく一人一人孤立している人間なのに、一つにならないといけないなんて、悲しいね

     

    自分が大切にしてきた聖域を、薄め、大勢の人間と合一化する。それは……なんていうんだろう。凄く最悪なことなんじゃないか?

    一人一人の聖域が消失するってことだから。

     

     

     

    聖域の侵略

     

    友達と出会って、たとえ死んでも……良かったって思えるとか、言うのは容易いけどさ
    だけどそんな善し悪しに、なんの意味もない
    僕は侵略が許せない。聖域を汚す者を、決して許せない

    聖域とは自分が定めた安息の場所。サイズは関係ない。そこには自分の大切なものを置き、大事なものを積み上げていった領域。

    どんなものよりも、どんな物事よりも貴い空間である。

    そこを土足で踏み込み、荒らし、侵略してきたらそりゃ敵対するに決まっているんだ。

     

     

     

    忍の約束

    約束しろ
    約束だと?
    そうだ。敵を許さないって。最後まで立ち向かうって。
    力がないから抵抗しないのか。勝てなくたっていいさ。気持ちがあればいい。実行してくれればいい


    私は忍は「約束」があまり好きではないと思っていた。それは彼が「今」だけを大切にして生きてきたからだ。明日のためじゃない、変わらない今を終わってしまった今を振り返ってそれでいいと思っているそんな人間だと思っていた。

    けどここにきて貴宮忍は、南と「約束」をした。約束、そう約束だ。約束とは未来を目指すものが行うものだ。「今」と「明日」を交換するように、できるように未来へと祈る行為だ。

     

     

     

     

    世界から記憶がなくなる

    もう世界は二度と、記録されなくなるんだぞ?

    (南レイ)

     

     

     

    忍と南、ジーンが赴いた先


    最果てのイマ 戦争編 (1011)

    だけど『彼』に関しては、死の可能性が救いになる


    フリークス直前した在野USER。これはもしかして門倉正道?

     

    それとフリークス化は、配列を乱した結果としてなるらしい。

    となるとフリークスはみな貴宮忍のように、記憶が混沌としている???

     

     

    あなたの言葉は理解しかできない

    ……その境地に至るまで、あなたが覚悟を積んだことはよく分かります。しかしそれは……この上なく醜い、ものですね……

    汚れないまま、ことを成そうとするのは偽善でしょう。自分が大切などという、思いあがりもです。

    あなたの言葉は理解しかできない

    忍にたいしての千鳥の言い分もわかる。フランシスの言い分もわかる。

    どっちも分かるからこそ、あとはもう感情論でしかないのかもしれない。

    そう理解しか、できない。許容は出来なかったんだ。
    理屈では分かっても、時には受けいられないことがある。

    それは何故なんだろう? 自身の基盤である倫理に抵触しているから? 自己の価値観とはどうしても相容れないものだから?

    ふたつともありえそうだ。

    もういかなる経緯も親愛も、あなたに示すことはできません。どうか立ち去ってください

    千鳥とのフランシスの関係性は多くは語られていない。けれど、そこには忍を介しての蜜なやり取りがあったようにも思える。

    そんな相手に、断絶を宣言するフランシスの気持ちは如何様なものなんだろうか。結構辛いんじゃないかなって思う。

     

     

     

    心について考えないほうがいいよ

    泣くこともできないけど、許してくださいね

    ……心はとうに売り渡してしまっているから

    心については、あまり考えない方がいいよ

    なぜ?

    良い結果を生まないと思うから

    世界は冷たい。人間用じゃないから。

    ああやっぱり、そんな気がしてた。気がしてたというより、こと「心」に関しては踏み込んではいけない、そんな雰囲気を感じる。

    肝に銘じておこう。

    生化学的に、悲しみを緩和することは容易だ。しかし、それをしたらおしまいだと忍は思った。

    感情感情感情……人は感情を有するから人たりえるのでしょうね。そしてそれを押し込め消失したとき、動物に成り下がる。

     

     

    倫理は最高の概念

    ……倫理を失ってまで、変化しなければならないとしたら……そこに意味はあるのか?

    倫理は最高の概念じゃないのかな?

    倫理は最高の概念なのか。
    疑問は、忍の中で明確に実体化した。
    今までの懊悩の全てが、その疑問には宿っている。

    模倣子の情報の交換、人権から、はじまって最後には倫理へと収束していく忍の疑問。

    これは、他者の聖域を侵略(=倫理を失って)まで、やることなのか? 意味はあるのか? という悩みなのだろう。

    倫理を壊してでも、倫理を守る、それが貴宮忍が決断したことなんでしょう。全人類の聖域を壊し、そのうちの何割かの聖域を守ることができると―――。

     

     

     

    最果てのイマを考察するためのピース


    最果てのイマ 戦争編 (527)




    私が記憶の配列を模索している時に、「これこれ!」と配列に役立ったピースを羅列していきます。いつの日か、また配列をする自分のために残しておきます。



    ・「戦争後」の話しがかなり多い。ラジオとか学校行かなくてもいい雰囲気だったら疑え。
    ・あずさがやたらと手をつないでくる。「戦争後」

    ・あずさ「忍」と呼び捨て「戦争後」

    ・あずさの生理の有無で時系列の確認

    ・忍が工場で「仲間がいない」「1人だ」というとき。「戦争後?」

    ・知恵の輪のクリア段階。

    ・忍の食欲(大食らい)だと「戦争前」。

    ・忍の頭痛は思考処理の速度は早い。それを鎮痛剤で覆うと処理ダウン。小麦粉時は群体直前?

    ・忍のHはどんな意味がある? バグズ例でいうなら相手を読解したいとき。不安なとき?

    ・ラジオやローカル新聞があったら「戦争後」
    ・家での千鳥の態度によって「戦争前」か「戦争後」か判断できそう。前者なら優しい、後者は冷たい。

    ・忍は追想中「スプリクトエラー」を発生していた。つまり、思考と実際の吐き出した言葉が重ならない= ()←この記号で表現されている貴宮忍は、実際の歴史上のものではなく"追想中”の彼の考えと見てもいいはず? →詳しくは「エピローグ」参照。

    ・台詞や地の文さえ疑え。忍の認知によって全てが移ろっている可能性。「魔女狩り-1」の葉子のように。

    ―――


    思ったのが、地の文はイマが書いているのかな?と思いました。あれは実際の歴史上にあったことを記録してた、というより貴宮忍の治療のため、彼の認知、追想中の思考を繋いでいるような文章表記を結構見かけます。

    イマは確かに記録をしていました。ただそれは客観的な視点というより、大分貴宮忍よりの目線で編纂された記録誌だったんじゃないのかなーと思います。

    あと紅緒あずさチャプターの最後で、忍が工場でとても悲しくなっているときに、すっと私服のあずさが現れます。
    私は、あれ戦争に行く直前のお話だと思ってたんです。仲間が群像委員会によって拉致(に近いこと)され、忍はとても悲しくなっていたんだと。

    仲間がどこにもいない! 世界には僕一人だけみたいだ……

    この表記が特に。ですが、たぶん違いますよね?

    あれは「戦争後」のお話だと見ると大分頷けちゃうような気がします。半廃人化していた忍は記憶がめちゃくちゃです。彼が誰もいない街(戦争後で生き残っている人は本当に少ない)や工場に誰もたむろっていない様子をみて

    仲間がどこにもいない! 世界には僕一人だけみたいだ……

    という考えを持ってしまっているんじゃないでしょうか。そこに私服あずさが夕陽をバックにやってくる。あずさはおかしくなっている忍を「あーもう忍くんまたこんなときにいて!」みたいな感じで微笑んでいたんじゃないかな?!
    ―――

    あずさチャプターと、沙也加チャプターは「戦争後」の話しが多くてこんがらがります。「戦争前」なのか(章二がいる)「戦争後」なのか見極めないと配列作業は難しなーと思いました。


     

     

    おわり

     


    ということで最果てのイマ終わりです。

    結局、記憶配列を投げ出してしまいましたが、いつかまた余裕ができたら挑戦したいなと思います。(あーこれはフラグですね……)

    あと、一つログして起きたいことがあります。これは「テーマ」の所で書けなかったので(流れ的に)。

    +++
    一つ一つのチャプターはただの「情報」に過ぎない。なぜならそれは連なっているわけでも繋がってもいない、ばらばらのものだからだ。しかし、「配列」という作業を行なうことで――私たち閲覧者がそこに一連の物語があると見ることで――ただの情報が「物語」へと昇華される。

    これは一体なんだろう? 創発という概念に近いものなんじゃないだろうか。一個一個ではただの出来事だが、それらが合わさり期せずして接続し、上位の記憶情報となる。つまり「物語」へと移行するんじゃないだろうか。創発という概念さえ、それを"識る”ことが出来るということは知性あるヒト種にほかならない。知性なくして、『最果てのイマ』、ううんすべての物語は「物語」と認識できないのだ。
    +++


    んじゃーねー!


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    <参考>

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